F1の最高権威であるバーニー・エクレストンは、11月にアブダビでチェッカーフラッグが振られるまでマーク・ウェバー(レッドブル)は選手権首位の座を明け渡さないだろうと漏らした。
「私はセバスチャン・ベッテル(レッドブル)の大ファンだ」エクレストンの発言を『Express(エクスプレス)』紙が掲載している。「しかし、マークは非常にうまくやっているし、彼の年齢から言っても喉(のど)から手が出るほど(チャンピオンに)なりたいだろう」
ウェバーは選手権の首位に立っているが、ほかの4人のチャンピオン候補たち全員とウェバーのポイント差は25ポイント以内。たった一度の勝利でひっくり返される程度のものだ。
「ウェバーはこれが自分のキャリアで最も大きな、おそらく唯一のチャンスであると分かっていて、それこそが彼を非常に危険な存在にしている」とはエクレストンの弁だ。
フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)もまた、ウェバーがチャンピオンの最有力候補だと考えている。
「誰もがウェバーに驚かされている。僕たち全員の中で最も安定しているのだから、首位に立っているのも当然だよ」とのアロンソの言葉を『Bild(ビルト)』紙が伝えている。
スパ(ベルギーGP)とモンツァ(イタリアGP)というエンジンのパワーが重要になるサーキットでのレースを終えて、シンガポールで市街地レースが行われる今、レッドブルの2010年型車RB6がまた強さを見せるはずだ。
しかし、ウェバーはいまだにチームメートであるベッテルからのサポートを得られていない。
ウェバーとのチャンピオン争いに復帰できてうれしいか、とシンガポールで問われたベッテルは「物事はあっという間に動くよ。保証なんてどこにもないさ」と答え、さらに続けた。
「ウェバーは今トップに立っているけど、数戦後にはどうなっているかな」