小林可夢偉、「ポイントを狙える力がある」

2010年09月15日(水)
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イタリアGPでは、1周もできずにリタイアした小林可夢偉(ザウバー)。しかしシーズン終盤戦に向けては、「厳しいだろうなと思っていたサーキットでも、ポイントを狙える力があることがわかった」と力強いコメントを残している。

イタリアGPが行われたモンツァは、F1に残された数少ない超高速サーキットであること、そして熱狂的なファン、ティフォシが生み出す独特な雰囲気により、どのドライバーも気に入っているサーキットだ。モンツァには個人的な思い出もあるようで、可夢偉もモンツァが好きだと語る。

「モンツァはフォーミュラルノー時代にサーキットから北に1時間30分くらいのところに住んでいたし、05年にはフォーミュラルノー・ユーロカップでチャンピオンになった場所なので、いろいろ思い出もあるし、走るのも好きなサーキットです」と可夢偉は自身の公式ウェブサイトに掲載したレースレポートで語った。

コース特性がクルマに合っていないことから、ザウバーはモンツァで苦戦すると予想されていた。しかし、可夢偉は予選で13番グリッドを獲得。可夢偉自身も「可能な限り一番いい」というグリッドということで、決勝でのポイント獲得に期待が高まっていた。

だが、決勝前にグリッドへ向かう途中でトラブルが発生。そのトラブルについて、可夢偉は次のように説明している。

「決勝のグリッドに向かう前にレコノサンスラップを2周する予定でした。その1周目の最後に何か変だなと思いながらピットレーンを通過して、2周目に再びコースに戻ったら4速から上のギアに入らなくなってました。それでゆっくり1周してガレージに戻りました」

結局、変速のシグナルを送る電気信号が安定していなかったと判明し、信号を送るECU(電子制御ユニット)のトラブルだと判断された。可夢偉はECUを交換し、ピットレーンからのスタートで巻き返しを狙っていたが、すでにギアボックスが損傷を受けていたようだ。

「ピットから出て行くときに、音が変なままやったから、あ~やっぱりあかんわってすぐに感じたんですけど。コースインしてもやっぱり4速から上のギアがなかったから……。とにかく邪魔にならへん場所を探しながら走ってレズモの2個目で止めました」

不完全燃焼のままレースを終えた可夢偉だが、今後のレースに向けてこう語っている。

「レースペースには自信があったし、実際レースの展開をみてもバリチェロ(ルーベンス・バリチェロ/ウィリアムズ、決勝10位)の前ではフィニッシュできていたと思う。だから悔しいですけど、まあドライバーズ選手権で彼を逆転するためにこれから5戦で毎回2点以上とればいいかなと」

「今週末は実際にポイントを獲ることはできなかったですけど、厳しいだろうなと思っていたサーキットでも、ポイントを狙える力があることがわかったのは収穫です。これから残り5戦、最後まで頑張ります」

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