F1の夏休み期間を利用して日本に帰国している小林可夢偉(ザウバー)が4日(水)、国土交通省を訪れ、前原誠司大臣を表敬訪問した。
前原大臣の表敬訪問前に行われた、観光庁の溝畑宏長官との会談では、まず溝畑長官が「この日に合わせて9位に入ってくれたようで」と可夢偉を歓迎した。これに対し可夢偉は、「予選まで絶望的でしたが、奇跡の大逆転でポイントを取ることができました」と、先日のハンガリーGPについて語った。
この会談は、終始和やかな雰囲気で行われ、世界中を飛び回る可夢偉に「観光マイスター」になってもらい、特製の半被(はっぴ)を着て日本をアピールしてもらおうとのアイデアも出た。これには可夢偉も乗り気で、自らハチマキをリクエストするほどだった。
その後、前原大臣を表敬訪問した可夢偉は、「究極のチームスポーツ」だとF1を説明。若者の車離れが進んでいると前原大臣が語ると、可夢偉は「モータースポーツから、車自身に興味を持っていただく」ことを目指していきたいと答えた。
また、プレッシャーをかけるわけではないが、「日本の小林から世界のコバヤシになっていただきたい」と前原大臣が語りかけると、「プレッシャーは常にあるので」と可夢偉は、世界の最高峰で戦う厳しさを伝えた。
最後に可夢偉は、実際に自身が使用したヘルメットにサインを入れ、前原大臣にプレゼント。これには前原大臣も、「最前列に飾っておきます」とご満悦で、そのヘルメットをかぶって見せようとするなど、笑顔にあふれた表敬訪問になった。