フェラーリ、新ディフューザー完成はまだ先

2010年07月07日(水)
フェラーリ、新ディフューザー完成はまだ先 thumbnail

フェラーリが完全版の新ディフューザーを投入するのは、まだ先になるようだ。

F1では現在、レッドブルが採用した「ブロウン・ディフューザー」が流行しつつある。これは、エキゾーストを低い位置に配置し、エキゾーストからの排気をディフューザーへ流すことで、ディフューザーが生み出すダウンフォース量を増やすものだ。

ヨーロッパGPでは、フェラーリもこのブロウン・ディフューザーを使用し始めていたとみられる。

しかし『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によると、フェラーリがヨーロッパで使用したものは第一段階のものであり、今後も何度か改良が予定されているという。

第一段階として、まずはフェリペ・マッサ(フェラーリ)が新ギアボックスを搭載していた。マッサだけが新ギアボックスになったのは、ギアボックスを4戦使用する規定があるため、チームメートのフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がギアボックスを交換した場合、ペナルティーを受けることになっていたためだ。

イギリスGPでは、アロンソも新ギアボックスを搭載し、リアサスペンションのレイアウトも新しくなるとのこと。

しかし、こういった改良による真の効果が現れるのは、もう少し先のことになる。

ギアボックスとサスペンションを改良したことで、ディフューザーの角度をより大きくできるようになるものの、ダウンフォースが大幅に増加するのは、エキゾーストからの排気をディフューザーへ流せるようになってからだ。

フェラーリは現在、空気の流れが拡散することによるグリップへの影響をなくすことに取り組んでいるという。そのため、フェラーリが完全版のブロウン・ディフューザーを登場させるのは、まだ先のことになるようだ。

イギリスGPでフェラーリは、新しいギアボックスやサスペンション・ハウジングを投入することから、最終的なブロウン・ディフューザーが完成した場合、ギアボックスの4戦使用規定を気にせずに、すぐ新ディフューザーを搭載することができる。

「バレンシア(ヨーロッパGP)で僕たちは、大幅な改良を行ったけど、シルバーストンやその先のレースでも、さらなる改良を予定している」とアロンソはコメントした。

この記事をシェアする
関連トピックス
関連記事
前後の記事

前後の記事
F1 2010 ニュース一覧