バトン、メルセデスGPを訴えていた

2010年06月21日(月)
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ジェンソン・バトン(マクラーレン)が、昨年の所属チームであるメルセデスGP(当時ブラウンGP)に対する訴訟を行っていた。

ホンダがF1から撤退し、ロス・ブラウン(チーム代表)ら経営陣がチームを引き継いだ際、バトンは報酬の大幅なカットに同意するとともに、次のような条項を契約に加えていた。

「ドライバー(バトン)が契約期間中に選手権を獲得した場合、同社(ブラウンGP)はドライバーがそのシーズン中に乗ったシャシー1台の所有権を譲渡する」

4月にバトンの会社『JB Next BV』がロンドンの裁判所でメルセデスGPに対する訴訟を開始したため、この条項の存在が明らかになった。

『Mail on Sunday(メール・オン・サンデー)』紙によると、現在はメルセデスGPに生まれ変わっているチームは、バトンへ2009年型車を譲渡することを拒否していたという。

ブラウンGPの2009年型車BGP001は6台製造されたとみられているが、チーム側が1月にバトンへ送信したeメールには、「コスト面の問題により、2009年シーズンには限られた数のシャシーしか製造しなかったため、スペアのシャシーがない」と書かれていた。

その代わりにメルセデスGPは、BGP001のレプリカを製造するよう提案したとのこと。しかしバトン側は、自身がタイトルを獲得したクルマを所有するという「特別で、他にはない」価値が損なわれると主張したようだ。

『Mail on Sunday(メール・オン・サンデー)』紙によれば、メルセデスGPは最終的に、バトンへ2009年型車を譲渡するよう決断したという。

「友好的な解決策を得ることができた。そのため、この件に関しては、これ以上法廷での行動が取られることはない」とバトンのスポークスマンも認めている。

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