ブリヂストンが、ドイツGPでこれまでとは大きく異なったアプローチでタイヤを供給することが明らかになった。
カナダGPでは、タイヤのグレイニングと大幅なパフォーマンス変化のため、レースが面白くなったとも指摘されており、今後のレースでは、スーパーソフトのコンパウンドを積極的に持ち込むなどして、同じような状況を生み出すことになるとも言われていた。
ブリヂストンも、今後のレースで積極的にスーパーソフトを使用する可能性があると認めていたが、21日(月)にシンガポールGPまでのタイヤコンパウンドを発表。ドイツGPには、最も軟らかいスーパーソフトと、最も硬いハードを持ち込むことが明らかになった。
持ち込まれるコンパウンドが、ここまで大きく異なっているのは初めてのことだ。
「ホッケンハイムのコース特性のため、両極端の軟らかさのコンパウンドを持ち込むことができます」
「われわれは非常にいいデータを得ることができますし、供給されるタイヤの差を大きくするよう求めていた方にとっても、興味深いものになるでしょう」ブリヂストンのF1タイヤ開発責任者、浜島裕英氏はこうコメントしている。
浜島氏によると、ハンガリーGP、ベルギーGP、イタリアGP、シンガポールGPなどでは同様のアプローチを採用することができないという。
「ハンガロリンクでは、常にグリップの確保が目標になるので、より軟らかい組み合わせが求められます。スパとモンツァはクルマとタイヤにとって高速での試練になるので、耐熱面での要求から、より硬い組み合わせが必要です」
「シンガポールは高速の市街地コースなので、より軟らかい組み合わせが適しているのです」と浜島氏は加えた。
第15戦シンガポールGPまでのタイヤコンパウンドは以下の通り。
第1戦バーレーンGP スーパーソフト、ミディアム
第2戦オーストラリアGP ソフト、ハード
第3戦マレーシアGP ソフト、ハード
第4戦中国GP ソフト、ハード
第5戦スペインGP ソフト、ハード
第6戦モナコGP スーパーソフト、ミディアム
第7戦トルコGP ソフト、ハード
第8戦カナダGP スーパーソフト、ミディアム
第9戦ヨーロッパGP スーパーソフト、ミディアム
第10戦イギリスGP ソフト、ハード
第11戦ドイツGP スーパーソフト、ハード
第12戦ハンガリーGP スーパーソフト、ミディアム
第13戦ベルギーGP ソフト、ハード
第14戦イタリアGP ソフト、ハード
第15戦シンガポールGP スーパーソフト、ミディアム