2010年F1第5戦スペインGPが5月7日(金)、カタルーニャ・サーキット(1周/4.655km、5月9日決勝66周/307.104km)で開幕し、現地時間10時(日本時間17時)から90分間、プラクティス1回目が行われた。
2010年のF1も、いよいよヨーロッパでの戦いが始まった。スペインGPは例年、各チームが大幅にクルマを改良してくるレースであり、クルマの総合的な強さが試されるコースということもあり、今後のシーズンを占う意味でも注目が高くなるレースだ。
ヒスパニア・レーシングでは、クリスチャン・クリエンがテスト兼リザーブドライバーとして契約し、カルン・チャンドックに代わってフリー走行1回目に出走することになっている。
セッション開始時の天候は晴れ、気温15℃、路面温度は13℃。セッション序盤には小林可夢偉(ザウバー)がトップに立つ場面もあったが、セッション中盤にはレッドブル勢、そしてマクラーレン勢がトップタイムを更新していった。
ルイス・ハミルトン(マクラーレン)がトップでマクラーレンの1-2体制になると、セッション終盤にトップタイムが更新されることはなく、ハミルトンがトップのままセッションが終了。ハミルトンのタイムは1分21秒134だった。
2位から5位までの結果は次のとおり。
2位ジェンソン・バトン(マクラーレン)1分21秒672、3位ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)1分21秒716、4位マーク・ウェバー(レッドブル)1分22秒011、5位セバスチャン・ベッテル(レッドブル)1分22秒026。
小林可夢偉(ザウバー)は10位になっている。
【セッションレポート】
セッションが始まると各車が続々とコースイン。セッション開始から10分ほどで全ドライバーがインストレーションラップを終えた。
今回、大幅にクルマを変更しているティモ・グロック(ヴァージン)がセッション序盤から積極的に走っていたが、ストレートを走行中にクルマのボディワークが外れてしまった。グロックはその後ピットへ戻っている。
セッション序盤は新規チームやザウバー、トロ・ロッソなどが走行を重ねていたが、上位チームの中で唯一走行したフェリペ・マッサ(フェラーリ)がトップタイムを記録。マッサはFダクトを搭載して走行を行っていた。
開始約35分、小林可夢偉(ザウバー)がマッサのタイムを上回り、トップに立った。その後、マーク・ウェバー(レッドブル)が可夢偉のタイムを上回ったものの、その直後に可夢偉が再びタイムを更新し、トップの座を守った。
開始約40分でセバスチャン・ベッテル(レッドブル)がトップに。だがその直後にウェバーがトップタイムを更新し、レッドブルの1-2体制になった。
セッションの半分が経過した段階では、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)とルイス・ハミルトン(マクラーレン)がインストレーションラップを走ったのみで、まだ走行を開始していない。
また、セッション序盤にスピンしていたペドロ・デ・ラ・ロサ(ザウバー)は、スピンの後にガレージへ戻り、ガレージにとどまったままになっており、ビタントニオ・リウッツィ(フォース・インディア)もまだタイムを計測していない。
残り約40分、クルマを大きく変更しているメルセデスGPのミハエル・シューマッハがトップに立った。なお、アロンソとハミルトンもコースインし、走行を開始。その後、リウッツィも走行を始めた。
マクラーレンの2台が続けざまにトップタイムを更新し、ハミルトンがトップ、バトンが2番手でマクラーレンの1-2体制に。
残り20分の段階でも、デ・ラ・ロサはガレージにとどまったまま。チャンドックの代わりにヒスパニア・レーシングから出走しているクリエンは、ブルーノ・セナ(ヒスパニア・レーシング)よりも速いタイムを記録しており、この段階で両者のタイム差はコンマ5秒になっている。
セッション終盤、ピットレーンを出て行ったバトンが他車のパーツを踏んでしまい、ピットへ戻った。バトンのクルマにはダメージがあったようで、メカニックが修復を行っている。
残り約10分、ニコ・ヒュルケンベルグ(ウィリアムズ)が白煙を出しながらコース上でストップ。ヒュルケンベルグはこれでセッション終了となった。
残り約5分、バトンがコースイン。セッション終了に向けほとんどのドライバーがコースインしており、デ・ラ・ロサ、ヒュルケンベルグを除く全ドライバーが走行を行っている。
結局、セッション終盤にもマクラーレンの1-2は変わらず、ハミルトンがトップのままセッションは終了した。また、デ・ラ・ロサは一度もタイムを計測せず、クリエンはセナより上位でセッションを終えた。
スペインGPプラクティス2回目は、このあと現地時間14時(日本時間21時)から行われる。