マクラーレン、ハミルトンの育成でミスをしたと認める

2010年04月04日(日)
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ルイス・ハミルトン(マクラーレン)はしばしば、レースドライバーとしての個性や資質を批判されることがあるが、この責任の一部がマクラーレンにあることを、チーム代表のマーティン・ウィットマーシュが認めた。

ハミルトンはオーストラリアGPの週末、行動でのバーンアウトやドリフトによって警察に検挙され、レースではチームの戦略を公に批判したことで大きな注目を集めることになった。

ハミルトンはマクラーレンの育成ドライバーとして子どものころから育て上げられてきたが、ウィットマーシュはハミルトンのドライバーとしての成長が「非常に人工的なものだった」と語っている。

「われわれは12歳の彼を見いだし、面倒を見てきた。彼に関する決定のほとんどは彼のために下されたものだ。彼の人生、彼のキャリア、すべてにおいて」

「レールの上を進むだけの人生を送ってきたのに、どうすれば分別のある人間になれる? だが1年前、彼は現実の問題に打ちのめされた」とのウィットマーシュのコメントを『Telegraph(テレグラフ)』紙が掲載した。

ここでウィットマーシュが語っているのは、昨年のオーストラリアGPでハミルトンがスチュワードを欺くような証言をしたことが大問題になり、大きな批判を浴びたことだ。また昨年のハミルトンは、クルマの競争力が低いことにも苦悩していた。

ウィットマーシュによると、何から何まで完ぺきにF1への準備を整えることが最良の方法ではないこともありえるということを、ハミルトンとの経験からマクラーレンが学んだという。

「われわれが今ともに歩んでいるオリバー・ロウランドについては、カートのトップチームから別のチームへ移籍させた。それなので彼は、ある程度の苦労を味わうことができる」

「ルイスの時はそういったことをしなかった。彼は常に最高なものを与えられていた。われわれは、失望を経験させることを学んだと思う」

「おそらく、それが(ハミルトンが)まとっている鎧(よろい)の弱点だ」とウィットマーシュは加えている。

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