FIA(国際自動車連盟)会長のジャン・トッドは、前任者マックス・モズレーのように、何年も会長職にとどまることはないと語っている。
フェラーリの元チーム代表でもあるトッドは、昨年の10月にモズレーの後任としてFIA会長に選出された。
「私は1期だけ担当する。モズレーが16年も続けたことを考えると、頭がおかしくなりそうだ」
「他にもやりたいことはあるし、人生は短いものだからね」とトッドは『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』紙へ語った。
プジョーやフェラーリでチーム責任者を務めていたころ、トッドは心配性であることで有名であり、つめをかむ癖があったことから、ピットウォールに座る時には指先にばんそうこうをはるほどだった。
「(FIA会長になっても)ストレスは消えない。変わっただけだ」
「プジョーやフェラーリのころと比べると、あのころはいい給料をもらっていたことだけが唯一の違いだね! その代わり、自分の情熱、そして私が愛するスポーツへ貢献するためにこの仕事をしている」とトッドは加えた。
また、モズレーは予算制限の導入を推進していたが、トッドはその導入には反対で、「レギュレーションを通じた」コスト削減のほうがいいと語っている。
「例えば、空力パッケージを1シーズンに1つしか使えないようにすればいい」
「モナコでのグリップが問題になるって? いいじゃないか。ドライバーの腕を見ることができるんだから!」とトッドはコメントした。