2009年シーズン最終戦のアブダビGPの生中継中に、当時ブラウンGPに所属していたジェンソン・バトン(マクラーレン)が放送禁止とされている単語を使ってしまった問題で、イギリスの放送局『BBC』は処分を免れた。
アブダビGP決勝後にバトンが、表彰台を獲得したセバスチャン・ベッテルやマーク・ウェバー(ともにレッドブル)と会話している際、口を滑らせて“Fで始まる単語”を使ってしまっていた。
イギリスで放送などの規制・監督を行っているOfcom(英国情報通信庁)によると、これに対して1人の視聴者が苦情を申し立てていたようだ。
『BBC』はOfcomに対して、F1中継は第3者であるフォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)から提供された映像や音声を使用しているため、「コントロールできる部分が限られる」と説明していた。
「しかし、彼ら(BBC)はF1(FOM)に対し、会話も中継されているので言葉には留意するようにドライバーへ求めることを要請し、F1側はドライバーへこれを伝えた」とOfcomは発表している。
スポーツの生中継では激しい言葉遣いになってしまうことがあることを、ほとんどの視聴者が理解していると『BBC』も語っている。
また『BBC』は、バトンが不適切な発言をした直後にコメンテーターが謝罪していたこと、そして再放送では問題の部分がカットされていたことも指摘した。
Ofcomも、視聴者はレース直後のドライバー間の会話であったことなど「背景にある状況を理解している」として、次のように加えた。
「再発の可能性を最小限に抑えるため、今後は激しい言葉遣いになる兆候があった際には、音声を加工できるよう、全力で対策すると『BBC』は語っている」