F1、頭部保護のためウインドスクリーン導入か

2010年12月23日(木)
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イタリアでの報道によると、フォーミュラカーのコックピットに座るドライバーの頭部を保護するため、ウインドスクリーンの装着を義務化するよう統括団体FIA(国際自動車連盟)が提案しているという。

『Autosprint(オートスプリント)』は、フェラーリの2010年型車F10にウインドスクリーンを装着した合成画像を掲載。この画像では、レース用バイクに装着されているようなスクリーンがコックピットの目の前に装着されている。この画像は、tinyurl.com/2ew7rf6で確認することができる。

2009年にはF2で、他車から外れたホイールがヘンリー・サーティースの頭部に直撃。サーティースが亡くなるという事故が起きていた。さらにその数日後には、F1ハンガリーGPの予選で、前を走るクルマから脱落したサスペンションのスプリングがフェリペ・マッサ(フェラーリ)の頭部に激突する事故も起きた。

短期間でドライバーの頭部が異物の直撃を受ける事故が続いたことから、フォーミュラカーでのドライバーの頭部保護という問題が、大きく取り上げられていた。

また、2010年の最終戦アブダビGPで、スピンしてコース上に止まったミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)のクルマにビタントニオ・リウッツィ(フォース・インディア)が乗り上げる形になり、あと少しのところでシューマッハの頭部をリウッツィのクルマが直撃するという事故も起きた。

「完全に(コックピットを)覆う必要があるとは言っていないよ。でも、ホイールが頭に当たることを防ぐため、何かほかにできることはあるんじゃないのかな」とマッサは事故後に話している。

2009年の事故後、F1の最高権威バーニー・エクレストンは、FIAのモータースポーツ安全研究所の所長であるシド・ワトキンス博士が、この問題への対応を検討するよう命じられたことを明かしていた。

『Autosprint(オートスプリント)』によると、装着が検討されているウインドスクリーンは、ドライバーの視認性を妨げずに、ホイールの激突や、640kg以上あるF1の重量にも耐えられる構造になるという。

また、このウインドスクリーンを設置することによって、空気の流れが変わってしまい、エンジンのエアインテークやリアウイングにも影響があることから、それも考慮しなければならないと『Autosprint(オートスプリント)』は報じている。

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