独占インタビュー、トムス監督の関谷正徳氏と全日本F3王者の国本雄資選手

2010年11月19日(金)
独占インタビュー、トムス監督の関谷正徳氏と全日本F3王者の国本雄資選手 thumbnail

全日本F3でトムスチームから参戦した国本雄資が2010年のチャンピオンに輝いた。関谷正徳監督とともにTopNewsの独占インタビューに応じ、新記録となる開幕からの10連勝を達成した国本と、国本を育てた関谷氏が、さまざまな質問に答えた。

Q:最初に、今シーズンを振り返ってください。
関谷正徳監督(以下、関谷):彼(国本雄資)は、F3ではチャンピオンを取りました。SUPER GTでも当然10ポイント差ですけれども、最終戦までチャンピン争いに関わるところにいます。自分たちのいつもの目標というのは、最終戦にいつもチャンピオン争いに関わる状況になっていることがひとつの目標です。それで、チャンピオンが取れれば最高なんですけれど、ある意味で今年は(目標を)果たせているのかなと思います。

Q:全日本F3では国本選手が開幕から圧勝でした。
関谷:記録も作りましたからね。

Q:チーム監督からして、国本選手はどんな選手ですか。
関谷:そうですね、当然中嶋一貴くん、小林可夢偉くん、平手晃平くんなど、いろんなドライバーがいますが、やっぱり誰ひとりとして、同じキャラクターの選手はいません。それぞれに魅力があります。彼には国本京佑(くにもとけいすけ)というお兄ちゃんがいますが、兄弟ですけれど全然違うタイプです。似たところがちょっとありますが、国本雄資っていう選手は、特に精神的な部分で、非常に高いレベルの選手かなと思います。10連勝するっていうのは、結果から見ると簡単に見られますが、そんなに簡単なことではありません。われわれの仕事というのは、ほんのちょっとミスしただけで、すぐに交代してしまったりするスポーツです。予選でもそうですし、スタートでもそうです。とにかく彼の場合、スタートで心配する要素がありません。スタートで失敗しません。フライングしたり、ストールしたり、信号の遅れがなかったりで、非常に信頼性の高いドライバーです。

Q:国本選手スタートは得意なほうですか。
国本雄資選手(以下、国本):得意なほうかどうかわかりません。あまり、スタートについて考えません。みんな、スタートの集中しろって言いますが、そんなに深く考えないで、レースの中の一部分だといつも思っています。だから、ミスが少ないのかもしれません。

Q:可夢偉選手に以前インタビューをしたときに、F3時代はスタートでクラッチのつなぎ方が得意じゃないと言っていました。
関谷:簡単みたいに見えますが、ホイールスピンをどのくらいするとか、ホイールスピンをしすぎると進まないし、逆にしないとエンジンパワーがあがりません。そのあたりのつなぎ方は、非常に難しいです。アクセルを踏んでクラッチを離すタイミングとホイールスピンをさせる量がものすごく変わります。ホイールスピンの量も今度は温度によっても変わります。路面温度とタイヤの状況で、グリップが変わります。それが、冬のレースになるとホイールスピンしやすくて、夏のレースになるとホイールスピンしにくくなります。その辺のタイミングが非常に繊細さを必要とするのです。

Q:今後、国本選手に期待することは何でしょうか。
関谷:もちろん、当然ステップアップしていくので、ステップアップしたときに、今のちからを発揮できるような国本雄資であって欲しいなっていいうことが一番です。

Q:期待に応えられそうですか。
国本:はい、大丈夫です。

(インタビュー日:2010年10月上旬)

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