2011年のF1に導入することが発表された可変リアウイングだが、実際にF1で使われるのか未定だという。マクラーレンのチーム代表であり、F1チームが組織するFOTA(フォーミュラ1チームズ・アソシエーション)の会長を務めるマーティン・ウィットマーシュが明かした。
前を走るクルマに近づくと、ウイングを調整することで空気抵抗を減らし、オーバーテイクを増加させようとするこのアイデアは、FOTAが推奨し、統括団体FIA(国際自動車連盟)も最近に承認した。
しかし、このアイデアについては、不必要だという意見や、こういった形でバトルに手を加えるべきではないという意見もあり、安全面を懸念する者もいる。
「みんなが納得するのかどうか確認することになる」とウィットマーシュは語る。
ウィットマーシュは、オーバーテイクという見どころを増やすようにという「ファンを中心にしたプレッシャー」によって、可変リアウイングのアイデアが出たことを認めているが、実際にこのアイデアが実施されるとは限らないと加えた。
「実施や、そのためのスポーティング・レギュレーションについて、もう少し作業を進める必要があると思う。そういったことをうまく処理できてから、ゴーサインを出す」とウィットマーシュはコメントしている。
さらにウィットマーシュは、もし「評判が悪かったり、ふさわしくないものだったりすれば、このアイデアを捨てることは簡単だ」とも認め、こう続けた。
「だが、まずは確認してみようじゃないか。これは、少し実験の要素もあるんだ」
元F1ドライバーであり、現在は『BBC Radio(BBCラジオ)』で解説を務めるアンソニー・デビッドソンは、実際に可変リアウイングが登場するのか確信が持てないと語る。
「チーム側は、実際に計画を進める前に、僕たちのような人たちの意見を確認したいんだと思う」とデビッドソンは分析した。