魅惑のモナコGP開幕を翌日に控えた12日(水)のパドックは、例年よりも魅力に欠けていた。多くのチームがまだモーターホームを完成させていなかったのだ。
今年はスペインGPの翌週にモナコGPが開催されるが、モナコGPでは木曜がグランプリ初日になるため、2つのレースの間には3日しかなく、スケジュール的にはF1史上で最も過酷な連戦になっている。
メルセデスGPとレッドブルは、スペインに仮のモーターホームを送っていたため、12日にはすでにモンテカルロでモーターホームを完成させていた。
しかし、スペインからモナコへモーターホームを移動させたチームは12日もモーターホームの組み立てに取り組んでいた。
ルノーは今年、2009年限りでF1を撤退したトヨタが使用していたモーターホームを使っているが、まだこのモーターホームの解体や組み立てのコツをつかんでおらず、12日午前の段階ではモーターホームが完成していなかった。
「24時間でチームと機材をモナコへ移動させるのはやや無謀なことだったが、木曜(13日)の午前中には準備を整えられるよう、全員が懸命に作業を続けている」とルノーのチームマネジャー、スティーブ・ニールセンは語った。
フェラーリとウィリアムズも12日には、クレーンやハシゴ、ハンマー、ドリルに囲まれながら、モーターホームの組み立てを続けている。
マクラーレンのモーターホーム“ブランドセンター”は、ガラスのパネルをはり終えておらず、「丸裸」の状態。ヴァージンでは、ゲストやチームメンバーどころか、モーターホームの壁すらない状態だった。