セパン・サーキットは「くたびれて」きており、「改修」が必要になっている。同サーキットの責任者ラズラン・ラザリが認めた。
多くのF1サーキットの設計を手がけるヘルマン・ティルケが設計し、近代F1サーキットの第一弾になったのがセパンだったが、セパンでF1が初開催されたのはもう12年も前のことだ。
ラザリは『Today(トゥデイ)』紙へ、何年も雨風にさらされてきたグランドスタンドの屋根など、実例を挙げながら大規模な改修が必要だと語った。
「サーキット全体を改修する必要がある。メイングランドスタンドの屋根の表面は、すでに耐用年数を過ぎており、交換が必要だ」
「われわれはまだ“バージョン1”だ。すでに“バージョン1001”になっているアブダビのようにセパンもなるべきだと言っているわけではない。だが、少なくとも上海やバーレーンと同じレベルになる必要がある」
F1最高権威バーニー・エクレストンは3年前、セパンも「ボロボロになった」と語っていたが、小規模な改修しか行われてこなかった。
ラザリは、セパンをエクレストンの求める水準にするには6,000万ドル(約56億円)以上必要だと語る。
「それ(資金)がないので、バーニーがいつもいるパドックエリアのみを改修することしかできなかった」
「だが、もっと多くのものを改修する必要がある。あちこちにひびがあり、修復が必要だ」
ラザリによると、マレーシア政府は「初めの4年か5年」はグランプリ開催を全面的に支援していたものの、その後「興味を失った」ようだ。
「リーダーの交代もあり、いくつかの省はマレーシアにとって、セパンやモータースポーツが重要だとは思わなくなった」とラザリは加えた。
先週には政府関係者がセパンを訪れていたが、ラザリはこう続ける。
「これはいい兆候だ。ロータスF1がグリッドに登場し、マレーシアのファイルーズ・ファウジーがチームに加入している。政府の興味が戻ってきたようだ」
「資金提供を求めたわれわれの要望を政府が認めてくれれば、すぐに作業を始めることができ、来年までにセパンを現在の水準に引き上げられる」