既存F1チームは新たに小規模なチームがF1へ参入することに反対しているが、これにヴァージンのニック・ワース(テクニカルディレクター)は驚いていないようだ。
ヴァージンは、風洞を使わずに、コンピューターによるCFD(数値流体力学)のみで初のF1マシンVR-01を設計した。
フェラーリなど数チームは昨年、F1に4,500万ユーロ(約55億円)の予算制限を導入することに反対していたが、ワースやスポンサーのヴァージン会長リチャード・ブランソンは、ヴァージンの予算が4,500万ユーロ以下であると認めていた。
つまり、もしヴァージンがぼう大な予算を持っているライバルのペースに追いついた場合、高価な風洞や、そのほかの研究開発の手法が意味のないものだと証明することになる。
「多くの既存チームは、われわれが失敗することを望んでいると思う」とワースは『BBC』へ語った。
新チームを批判したフェラーリのコラム「跳ね馬のささやき」について、ブランソンは「悲しいこと」だと語っていた。
追いつくのには2年かかると認めつつ、ブランソンは次のように加えている。
「フェラーリはすでに、新規チームの自由を奪うことで戦いに勝っている」
「ヴァージンは、非常に少ない予算でとても速く、素晴らしいレーシングチームを持てることを証明するだろう」