レッドブルの首脳陣が、もし競争力が低下した場合には、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が離脱する可能性もあると認めつつ、今後数年間はベッテルが残留するだろうと自信を見せた。
ベッテルとレッドブルの契約は、来年末までになっているが、ベッテルは先週、「F1の過去、現在、そして間違いなく未来でもある」として、フェラーリやメルセデスGPへ移籍する可能性があると示唆していた。
「でも、それ(移籍)までには長い道のりがある」ともベッテルは『Bild(ビルト)』のコラムに書いている。
しかし、レッドブルの創設者ディートリッヒ・マテシッツは、レッドブルがトップレベルのクルマを造っている限り、ベッテルを確保できると自信を見せていた。
「もしそれができなければ、契約があったとしても、彼を解放するだろう」とマテシッツは『Welt am Sonntag(ヴェルト・アム・ゾンターク)』へ語っている。
さらにマテシッツは、『Express(エクスプレス)』へこう話した。
「セブ(ベッテルの愛称)は、いつかフェラーリで走ることを望んでいる。われわれは、彼がフェラーリ入りを決断することをできる限り難しくするつもりだ」
レッドブルのモータースポーツコンサルタントであり、ベッテルにとってはレッドブル内で最大の味方にもなっているヘルムート・マルコでさえも、F1ドライバーにとってフェラーリは非常に魅力のあるものだと認めている。
その一方でマルコは、フェラーリがすぐにベッテルを獲得し、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)を「傷つける」ようなことはしないだろうとして、こう語った。
「フェラーリには、政治的にデリケートな部分があるのは誰もが知っていることだ。それに彼(ベッテル)は、われわれとなら気楽にやれることも知っている」
「彼には、トラブルの兆候があると背中にナイフを投げつけるようなことのないチームが必要だ」
「ハッキリさせよう。10年契約を結ぶことはない。われわれが、そんなに長く競争力の高いクルマを造り続けると保証できないためだ。それに、セバスチャンも、ずっとわれわれとうまくやるとは保証できない」
「だが中期的、つまり今後3年か4年は、確実に彼といるつもりだ」