レッドブルが、所属ドライバーの順位を意図的に操作する「チームオーダー」のような戦略を採用するのか、次戦ブラジルGPまでに検討すると認めた。
韓国GPでレッドブルのセバスチャン・ベッテルとマーク・ウェバーはともにリタイア。選手権2位につけていたフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が優勝したことで、アロンソが選手権トップに躍り出た。
また、ベッテルはアロンソから25ポイント差になってしまったことから、今シーズン残り2レースの両方でベッテルが優勝し、ウェバーが2位に入った場合でも、アロンソが両レースで3位になれば、アロンソがチャンピオンとなる。
ベッテルよりも14ポイント多く獲得しており、選手権2位につけているウェバーをベッテルより前でゴールさせたほうが、レッドブルドライバーがチャンピオンになる可能性は高くなる。
こういった状況を受け、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、チームの戦略として両ドライバーの順位を入れ替える可能性を検討すると『Autosport(オートスポーツ)』へ語った。
「今はまだ、数字的なことをすべて計算できておらず、検討できていないシナリオもある。だが、ブラジルまでの間に、そのこと(順位の入れ替え)も詳細に検討する」
しかし、ウェバーがトラブルなどでリタイアする可能性もあることを考えると、ウェバーだけにチームの力を集中させるのは危険だとの考え方もできる。ホーナーもまだ決断できていないようで、次のように加えた。
「今回のグランプリ(韓国GP)もそうでだった。レース中、選手権リーダーが3人の間で刻々と変わっていた」
「今年のチャンピオン争いは、アブダビGP(最終戦)の最終ラップまで続くと思っている」
F1では、チームの指示によって順位を入れ替えるチームオーダーは禁止されているものの、間接的な表現を使った指示や、ドライバーの自主的な意志による「チームプレー」はこれまでも行われてきた。
2010年のドイツGPでフェラーリは、非常に微妙な表現を使って順位の入れ替えを指示。統括団体FIA(国際自動車連盟)はその後、これをチームオーダーだと認定したものの、科されたペナルティーは罰金のみ。ポイントのはく奪などはなかった。
そのため、罰金さえ支払えば、「チームオーダーを金で買える」とも指摘されている。