2010年シンガポールGPレースレポート

2010年09月26日(日)
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2010年F1第15戦シンガポールGPが9月26日(日)、マリーナ・ベイ・サーキット(1周/5.073km、9月26日決勝61周/309.316km)で3日目を迎え、現地時間20時(日本時間21時)から決勝が行われ、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が優勝した。

前日に行われた予選でポールポジションを獲得したのはフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)。今週末に圧倒的な速さを見せていたレッドブルのセバスチャン・ベッテルは、2番グリッドになっている。

レース開始時の天候は晴れ、気温30℃、路面温度は31℃。上位勢は混乱なくスタートしたものの、コース上に止まったクルマがあるため3周目にセーフティカー導入。上位勢ではマーク・ウェバー(レッドブル)のみがここでピットインした。その後レースはこう着状態になり、30周目前後にトップ勢がピットインしたが、順位は変わらず。

その直後に小林可夢偉(ザウバー)がクラッシュしたため2度目のセーフティカー導入。レース再開直後にウェバーとルイス・ハミルトン(マクラーレン)が接触し、ハミルトンはリタイアした。また、レース終盤にはベッテルがアロンソとの差をつめていった。

しかし、ベッテルはアロンソを抜くことができず、アロンソが2戦連続となるポール・トゥー・ウィンで今季4勝目を達成した。

2位から10位までの結果は次のとおり。

2位セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、3位マーク・ウェバー(レッドブル)、4位ジェンソン・バトン(マクラーレン)、5位ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)、6位ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)、7位ロバート・クビサ(ルノー)、8位エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)、9位ニコ・ヒュルケンベルグ(ウィリアムズ)、10位フェリペ・マッサ(フェラーリ)。

小林可夢偉(ザウバー)はリタイアとなった。

このレースのファステストラップは、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が58周目に記録した1分47秒976だった。

【レースレポート】
上位勢は大きな混乱もなくスタート。しかし、右リアのサスペンションが壊れたビタントニオ・リウッツィ(フォース・インディア)がコース上にクルマを止めたため、3周目にセーフティカーが導入された。上位勢ではマーク・ウェバー(レッドブル)のみがピットイン。中団以降のドライバーはほとんどがピットインした。

レースは6周目から再開。トップはアロンソ、2番手ベッテル、3番手ルイス・ハミルトンでグリッド順のまま。小林可夢偉(ザウバー)は9番手につけている。ピットへ入り、11番手に後退していたウェバーがすぐにポジションを上げ、7周目には可夢偉を抜いて9番手に浮上した。

レース再開後、アロンソはファステストラップを更新しながら走行し、ベッテルとの差を少しずつ広げていった。11周目にはウェバーがミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)を抜き、8番手に上がっている。その後もベッテルとアロンソの差は広がっていったが、ベッテルは「攻めていない」とチームへ無線で伝えていた。

20周目終了時でアロンソとベッテルの差は約3秒。しかし、ベッテルもアロンソと同じペースで走るようになっている。だが、3番手と4番手につけるマクラーレン勢はペースが上がらず、2番手ベッテルと3番手ハミルトンのタイム差は20周終了時で11秒になった。

29周目にハミルトンがピットインし、ウェバーの後ろでコースへ復帰。次の周にはアロンソ、ベッテル、バトンもピットイン。コースへ復帰するとベッテルがペースを上げ、一気にアロンソの差をつめた。しかし、可夢偉がターン18でクラッシュ。コースをふさぐ形になってしまい、ブルーノ・セナ(ヒスパニア・レーシング)が可夢偉に突っ込んでしまった。

これにより2度目のセーフティカー導入。可夢偉もセナも自力でクルマを降りており、大きなケガはない様子だ。なお、このクラッシュの少し前には、シューマッハを抜く際に可夢偉がシューマッハと接触していた。レースは36周目から再開した。

レース再開直後、ウェバーが周回遅れを抜くのに手間取ったすきをつき、ハミルトンがウェバーに仕掛けた。しかし、ウェバーとハミルトンは接触。そのままハミルトンはリタイアしてしまった。一方のウェバーは走り続けている。なお、この接触についてスチュワードが審議したが、何もペナルティーは科されないこととなった。

その後、ニック・ハイドフェルド(ザウバー)とシューマッハも接触しており、ハイドフェルドはコース上にクルマを止め、シューマッハはノーズ交換のためピットへ戻っている。ハイドフェルドとシューマッハの接触もスチュワードの審議対象になったが、こちらも何もペナルティーは科されなかった。

残り20周を過ぎたあたりからベッテルがペースを上げ、アロンソとの差をつめてきた。45周目にはベッテルがファステストラップを更新し、アロンソとベッテルの差は0.9秒にまで縮まっている。しかし、46周目にはアロンソがファステストラップを更新し、ベッテルとの差をわずかに広げた。

その後もベッテルとアロンソは、ファステストラップの更新を続けながらバトルを繰り広げた。しかし、ベッテルはアロンソを抜くことができず、2戦連続となるアロンソのポール・トゥー・ウィンでシンガポールGPは終了した。

2010年F1、次はいよいよ日本GP。世界屈指の難コース、鈴鹿サーキットで開催される日本GPは、10月8日(金)午前10時に開幕。決勝は10月10日(日)午後15時にスタートする。

1 F.アロンソ フェラーリ 1’57:53579
2 S.ベッテル レッドブル +0.2
3 M.ウェバー レッドブル +29.1
4 J.バトン マクラーレン +30.3
5 N.ロズベルグ メルセデスGP +49.3
6 R.バリチェロ ウィリアムズ +56.1
7 R.クビサ ルノー +1’26.5
8 A.スーティル フォース・インディア +1’52.4
9 N.ヒュルケンベルグ ウィリアムズ +1’52.8
10 F.マッサ フェラーリ +1’53.3
11 V.ペトロフ ルノー +1lap
12 J.アルグエルスアリ トロ・ロッソ +1lap
13 M.シューマッハ メルセデスGP +1lap
14 S.ブエミ トロ・ロッソ +1lap
15 L.ディ・グラッシ ヴァージン +2laps
16 H.コバライネン ロータス +3laps
17 T.グロック ヴァージン +12laps
18 N.ハイドフェルド BMWザウバー +25laps
19 L.ハミルトン マクラーレン +26laps
20 C.クリエン HRTF1 +30laps
21 小林可夢偉  BMWザウバー +31laps
22 B.セナ HRTF1 +32laps
23 J.トゥルーリ ロータス +34laps
24 V.リウッツィ フォース・インディア +60laps

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