レッドブルが前もってコスワース・エンジンの性能を知っていたのならば、一緒に働いていただろう。
これは、コスワースのCEO(最高経営責任者)ティム・ルティスの意見だ。ルティスは1年前、レッドブルと会談が開かれたことを明らかにした。
しかし、契約を交わすことはなく、レッドブルのRB6にはルノーのV8エンジンが搭載された。
今週、レッドブルのデザイナーを務めるエイドリアン・ニューイは、2011年もおそらくルノーのエンジンを使用するだろうと語っていた。レッドブルはメルセデス・エンジンを希望しているとみられているが、マクラーレンが拒否権を行使したようだ。
2011年にロータスを失うとされるコスワースのルティスは、レッドブルとの会談が昨年行われたことを次にように語り明かした。
「レッドブルといくつかのコンタクトはあった」とルティスの言葉をイタリアの『Autosprint(オートスプリント)』が掲載している。
「しかし、われわれは不利な状況だった。それは、われわれのエンジンが承認される証拠がなかったからだ」
「もし13カ月時計の針を早送りさせることができたのなら、レッドブルとの一件は違ったものになっていたと確信している」とルティスが付け加えた。
モンツァ(F1イタリアGP)では、ウィリアムズが2011年もコスワースを使用することが明らかとなったが、コスワースのパートナーでヴァージンとヒスパニア・レーシングは財政面で不安を抱えているため、先行きが不安定な状態だ。
「非常に信頼性が高く、経済的なエンジンを生産していることをうれしく思う。誰もが認めることだろう」とルティスは結論付けた。