2010年モナコGPレースレポート

2010年05月16日(日)
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2010年F1第6戦モナコGPが5月16日(日)、モンテカルロ市街地サーキット(1周/3.340km、5月16日決勝78周/260.520km)で3日目を迎え、現地時間14時(日本時間21時)から決勝が行われた。

前日に行われた予選でポールポジションを獲得したのはマーク・ウェバー(レッドブル)。ウェバーにとっては2戦連続、レッドブルにとっては開幕から6戦連続となるポールポジションだった。また、2番グリッドにはロバート・クビサ(ルノー)が並ぶ。

3回目のフリー走行でクラッシュしたフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)は、クルマの修復が間に合わず予選を走れなかったため、ピットレーンからのスタートになっている。

レース開始時の天候は晴れ、気温22℃、路面温度は38℃。スタートではクビサが出遅れ、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が2番手に上がってレッドブルの1-2に。そしてニコ・ヒュルケンベルグ(ウィリアムズ)がトンネルでクラッシュしたためセーフティカー導入。ジェンソン・バトン(マクラーレン)がリタイアするなど、レース開始直後から波乱の展開に。

ピットストップを終えた後もトップ3は変わらず、レース中盤にはルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)がクラッシュし、2回目のセーフティカー導入になった。43周目には排水設備のフタが緩んだために再びセーフティカーが導入されたが、セーフティカーが解除されるたびにウェバーはファステストラップを連発しながらベッテルとの差を広げる。

74周目にヤルノ・トゥルーリ(ロータス)とカルン・チャンドック(ヒスパニア・レーシング)がクラッシュして4回目のセーフティカー導入。最終ラップの最終コーナーからレースが再開したが、2週連続でウェバーがポール・トゥー・ウィンを達成。今回はベッテルも2位に入り、レッドブルが伝統のモナコGPで1-2フィニッシュを達成した。

3位から10位までの結果は次のとおり。

3位ロバート・クビサ(ルノー)、4位フェリペ・マッサ(フェラーリ)、5位ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、6位ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)、7位フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)、8位ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)、9位エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)、10位ビタントニオ・リウッツィ(フォース・インディア)までがポイントを獲得。

このレースのファステストラップを記録したのはセバスチャン・ベッテル(レッドブル)、71周目に記録したもので、タイムは1分15秒192だった。

小林可夢偉(ザウバー)はリタイアになっている。

【レースレポート】
スタートでクビサが出遅れ、3番グリッドからスタートしたセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が2番手に。これでレッドブルの1-2体制になる。トンネルの出口では、クラッシュしたニコ・ヒュルケンベルグ(ウィリアムズ)がクルマを止めている。ヒュルケンベルグはトンネルのアウト側、路面の汚れている部分を走ってしまい、ガードレールに接触していた。

これでセーフティカーが出動し、アロンソがピットへ入り、ソフト側からハード側のタイヤに交換してタイヤの交換義務を消化。また、セーフティカー導入中にジェンソン・バトン(マクラーレン)が1コーナーでクルマを止める。バトンのクルマからは白煙が出ていた。

7周目からレースが再開。トップではウェバーがファステストラップを連発しながらベッテルとの差を広げていく。15周が終了した段階で、ウェバーとベッテルのギャップは6秒に。隊列の後方ではアロンソが1つずつポジションを上げ、16周目には新規チームのクルマをすべて抜き去った。

18周目に5番手ルイス・ハミルトン(マクラーレン)がピットイン。アロンソの前、15番手でコースに復帰した。20周目にはフェリペ・マッサ(フェラーリ)、ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)、ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)などがピットイン。シューマッハはバリチェロの前に出ることに成功した。

22周目に3番手クビサがピットへ。次の周にはベッテルがピットイン。ベッテルはクビサの前でコースへ戻り、24周目にはウェバーがピットへ入り、トップのままコースへ復帰。ピットへ入らず、ファステストラップを連発しているニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)が2番手に浮上し、ウェバーの背後に迫っている。

ロズベルグは29周目にピットイン。シューマッハの後ろ、8番手でコースへ復帰した。また、小林可夢偉(ザウバー)がすでにクルマを止めている。32周目、バリチェロがターン3付近でクラッシュ。これによって2回目のセーフティカー出動になった。この時点でアロンソは6番手にまでポジションを上げている。

34周目からレースが再開すると、ウェバーが少しずつベッテルとのギャップを広げていった。だが、39周目にはベッテル、40周目にはクビサがファステストを更新したものの、41周目に再びウェバーがファステストを更新し、トップでの戦いが激しくなってくる。

43周目、ターン3で排水設備のフタが緩んだために3回目のセーフティカー出動。レースは46周目から再開したが、ここでもウェバーがファステストラップを連発しながらベッテルとの差を広げていく。56周が終了した時点で、ウェバーとベッテルの差は4.3秒にまで広がった。

レース終盤、なかなかペースの上がらないベッテルのすぐ背後にクビサが迫っているが、抜くことはできない。残り数周になったところでベッテルがペースを上げるものの、クビサもこれについていく。74周目、ヤルノ・トゥルーリ(ロータス)とカルン・チャンドック(ヒスパニア・レーシング)がラスカスでクラッシュ。このレース4度目となるセーフティカー導入になった。

最終ラップの最終コーナーからレース再開となったが、2週連続でウェバーが圧倒的な強さを見せてポール・トゥー・ウィンを達成。また、最終コーナーでシューマッハがアロンソのインを攻め、アロンソを抜くことに成功していた。

2010年F1、次の舞台はトルコ。アジアとヨーロッパが出会う街イスタンブール開催される第7戦トルコGPは、5月28日(金)現地時間10時(日本時間16時)にフリー走行1回目が始まる。

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