10日(月)東京都内で、9月に開催されるインディジャパン300マイル記者発表会が行われた。第5戦を終えて、ニューマン・ハース・レーシングの武藤英紀とKVレーシングの佐藤琢磨が登場した。
まずは、参戦3年目に入った武藤が今季5戦を振り返った。「本当に難しい時間を過ごしています。今年はチームを移籍して心機一転、自分をリフレッシュして再チャレンジしています」と語った。今年初めてインディカー・シリーズを戦っている琢磨は「まったく新しい環境で、アメリカでの生活も初めてです。アメリカのレースは一戦ずつ新発見が多いですけれども、調子はいいです。手ごたえも感じて、ここまでやってきたかなと思っています」と感想を語った。
インディカー・シリーズで2位に入った経験のある武藤とF1で3位表彰台に立った琢磨が一緒にいるのは夢のようだと語る司会者に対し、武藤は「レースは勝たなければ意味がないと思っています。まだ優勝を経験していないので、まだこれからだと思っています」と、ドライバーとしては、まだまだだということをアピールしている。
武藤が予選4番手に入った第5戦。決勝レース終盤に武藤と琢磨がからみ共にリタイアしていた。武藤は「チームが用意してくれたクルマがすごく速くて、予選の練習はしていませんでしたが、いきなり予選で4番手になりました。決勝の序盤は苦しかったですが、後半はペースが良くなり表彰台が狙えるかなというレースができていました。リタイアしましたが、いいレースができました」と振り返った。初オーバルとなった琢磨は「ルーキーテストというオーバル初体験のドライバーを集めて半日間テストがありました。最初にオーバルに出て行ってコーナーひとつ、ふたつと抜けて行ったときは、すごくこわかったですね。これまでももちろん(スピードが)300km/h以上は体験していましたが、いきなり350km/hオーバーでコーナーに入って行くというのはこれまで体験したことがありませんでした。しかし、すぐに安定してスピードアップできたと思います」と初オーバルの感想を語った。
ふたりの接触について最初は語らなかった武藤と琢磨だったが、司会者からクラッシュしたことについて質問されると次のように話し始めた。「一番ベストなのは、あのレースで日本人ふたりが、トップ6を走っていましたから、ふたりそろってトップ6圏内でゴールできれば、ベストだったと思います。でも、ないほうがいいのですが、オーバルではクラッシュがつきものだと思っていますし、たまたま周回遅れのひとと、外側にいたのが琢磨さんだったというだけで、いつ起こってもおかしくないアクシデントだったと思っています。僕としては次のレースに集中しています」。
一方、琢磨は「僕がオーバルを走っていて、武藤君がピットから出てきて、“よし、ふたりでいよいよ最後のスティントで勝負になるだろうな”って思っているところにコーションがでました。彼の後ろでいろいろ考えながら、ふたりで(上位を)狙いたいなって思っていました。武藤君よりちょっと僕のほうが勢いが良かったので、外側に並んでいきました。そのとき、武藤君の内側にだれかがいるとは、まったく見えませんでした。磁石に引き寄せられるように武藤君が上がってきてしまって(外側にきてしまって)、最悪の事態になりました。あとから映像を見たら、結局武藤君はどうすることもできない状態でした。ひとついい教訓として、特にリスタートのときは気をつけなければならないと思いました。武藤君は非常に寛大(かんだい)な気持ちで事故をみてくれているので、僕としてはすごく助かります」と語った直後、武藤は「ルーキーには、よくあることです」と一言で済ませると、会場からは笑い声が上がった。
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