巨額の資金を投じてサーキット改修を行っているシルバーストンだが、この投資にはリスクがあることを認めている。
760メートルのアリーナセクションが29日(木)に正式オープンしたが、2011年にはピットとパドックの複合施設が新設され、ホームストレートが移動される予定だ。
新しい施設は、17年契約になっている開催契約の条件にされているとみられ、サーキットのオーナーであるBRDC(ブリティッシュ・レーシングドライバーズ・クラブ)のデーモン・ヒル会長は、財政面のリスクがあることを認めている。
シルバーストンの財源が限界まできているのか質問されると、1996年のチャンピオンであるヒルはこう答えた。
「完全な限界ではないが、これまでないほど限界に近づいている」
「これは避けられないリスクだと思う。こうしなければ、イギリスGPがカレンダーから脱落する可能性も非常に高かった」
また29日のオープニングイベントでヒルは、ジェンソン・バトンやルイス・ハミルトン(ともにマクラーレン)の才能を称賛し、今はシルバーストンが、「最終的にファンをゲートへ向かわせる世界レベルのドライバーを生み出す(イギリスの)伝統」に頼っていることを認めていた。