常にメディアからの注目を集めているミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)を除けば、合同テストが始まった1日(月)のバレンシアで大きな話題になっていたのはフェラーリのパフォーマンスだった。
独特な見た目をしたダブルディフューザーを搭載しているF10には、フェリペ・マッサが乗り込んでおり、ザウバーのペドロ・デ・ラ・ロサとともに速いラップタイムを刻んでいた。
マッサは昨年、ハンガリーGPの予選で負傷し、その後は欠場していたが、ライバルのいるサーキットへ戻ることについて「何も恐れていない」と語っており、この日のトップタイムを記録した。
「新車の第一印象は、かなり前向きなものだよ。F60よりも運転しやすくて、セットアップに取り組みやすくなっているし、そして何より、グリップが増えている。これで運転が楽になるんだよ」とマッサはコメントしている。
トップタイムを記録したとき、マッサは少ない燃料で走っていたとみられているが、ロングランでのマッサのペースはさらに印象的なものだった。
メルセデスGPのチーム代表ロス・ブラウンはこう語る。
「フェラーリは明らかに、いいクルマを手に入れたようだ。だが、(勢力図について)話すにはまだ早すぎる」
この日は6番手になったルーベンス・バリチェロも、次のように話している。
「今日のタイムから何かを予想することなんてできないよ。燃料タンクが大きくなっているし、テスト中は予想できないだろうね」
「みんながどの位置にいるのか、バーレーンの予選まで分からないと思う」