2011年のF1に「ロータス」の名を冠したチームが参戦することを阻止しようとしているグループ・ロータスだが、現状ではF1に参戦する計画はないという。
今年からF1に参戦しているロータス・レーシングは、スポーツカーメーカーであるロータス・カーズから名称の使用許可を得て、ロータス・レーシングという名で参戦していた。
しかし、ロータス・カーズの母体であるグループ・ロータスのモータースポーツ部門ロータス・モータースポーツは、来年からモータースポーツ活動の拡大を予定。GP2チームARTと提携し、GP2へ参戦することになっている。
これを受け、ロータス・レーシングに対する名称の使用許可は取り下げられた。しかし、ロータス・レーシングのチーム代表トニー・フェルナンデスは、グループ・ロータスの管理下にはなかった「チーム・ロータス」の名称権を獲得し、2011年からはチーム・ロータスとして参戦することを発表した。
これにグループ・ロータスが猛反対し、この問題は法廷での争いに発展している。
グループ・ロータスがロータス・レーシングへの名称の使用許可を取り下げたのは、グループ・ロータスがF1へ参戦することを検討しているためだとの意見もあった。しかし、ロータス・モータースポーツのクラウディオ・ベッロは、その可能性を否定する。
「F1のコストはばく大なので、現状ではそういった結論にはいたらない」
「もしロータスがF1を戦うのなら、トップで最高のチームを相手に戦わなければならないと思っている。今年のような状態ではなく」とベッロは『422race.com』へ語り、ロータス・レーシングへの皮肉も込めた。
だがベッロは、もし将来にレギュレーションや状況が変われば、F1に参戦する可能性もあると認めた。
「もしF1が参戦しやすいものになり、条件が整えば、検討するだろう。将来のステップではあるがね」