ドイツでの報道によると、レッドブルは長い直線に対し、以前ほど苦手意識を持っていないようだ。
コーナーの多いハンガリーGPを圧倒的な速さで優勝したレッドブルだが、その後、長いストレートのあるベルギーGPやイタリアGPでは優勝することができなかった。
そして、日本GPでレッドブルは、ストレート区間の多いセクター2やセクター3でやや後れを取ったものの、高速コーナーの多い第1セクターでタイムを大きく稼ぎ、再び圧倒的な速さを見せつけた。
レッドブルの弱点は、ライバルに比べてパワーの劣るルノーエンジンだと言われており、レッドブルのコンサルタントであるヘルムート・マルコも、長いストレートのある韓国GPには懸念を抱いていると公言していた。
日本GP後にマルコは、次のようなコメントを残している。
「われわれには、クッションが必要だ。特に次のレースではね」
「(韓国GPで)3つある長いストレートのうち、1本は1.2kmもある」
しかし、日本GPでのレッドブルは、以前よりもストレートでの最高速を向上させていた。『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によると、これにはFダクトの改良が大きく影響しているという。
Fダクトは、リアウイングに作られたすき間から空気を吹きだすことで、空力的な効果を得て、結果としてストレートでの最高速を向上させるシステム。レッドブルのデザイナーであるエイドリアン・ニューイは、ルノーのFダクトにヒントを得て、改良を行ったようだ。
「今では、ストレートでもあまりタイムを失っていないよ」とレッドブルのセバスチャン・ベッテルも認めている。