小林可夢偉の所属するザウバーと契約を結び、2011年にF1デビューを果たすことが決まったセルジオ・ペレス。可夢偉の新チームメートになるペレスの、これまでのレースキャリアをご紹介する。
ペレスの出身地はメキシコのグアダラハラ、1990年生まれであり、現在まだ20歳という若さだ。ペレスはまず、カートでモータースポーツ界に足を踏み入れると、2004年にはアメリカを拠点にする入門カテゴリーでフォーミュラーカーのデビューを果たす。
2005年にはヨーロッパへ渡り、ドイツのフォーミュラBMWに参戦。2006年には選手権6位になり、同時にメキシコチームから国別対抗のシリーズA1GPにも参戦していた。
2007年もA1GPへの参戦を続ける一方で、イギリスF3へ参戦。型落ちのクルマを使用するナショナルクラスに参戦したこの年、22戦中14勝を記録してチャンピオンに輝いた。その翌年は上位クラスのインターナショナルクラスに参戦。4勝を記録するなどの活躍を見せ、選手権4位になった。
その後、ペレスは2008-2009年のGP2アジアに参戦し、2勝を記録して選手権7位になっている。なお、このシーズンのGP2アジアで可夢偉はチャンピオンになっている。2009年もGP2のヨーロッパシリーズとGP2アジアに参戦したペレスだが、優勝することはできなかった。
2010年もペレスはGP2へ参戦し、まずモナコのレース1で優勝。その後もシルバーストン(イギリス)、ホッケンハイム(ドイツ)、スパ・フランコルシャン(ベルギー)のレース2で優勝を果たしている。
2010年のGP2はパストール・マルドナードのタイトル獲得が確定しているが、アブダビでの最終ラウンドを残した段階でペレスは選手権2位。3位につけるジュール・ビアンキとは8ポイント差になっている。
また、ペレスはメキシコの大手通信会社テルメックスの支援を受けている。テルメックスはドライバー育成プログラム「スクデリーア・テルメックス」を展開しているが、ペレスもこれに参加。さらに、来季はザウバーのリザーブになることが決まっているエステバン・グティエレスも「スクデリーア・テルメックス」所属のドライバーだ。
そしてザウバーは、ペレスの起用とともにテルメックスが来季のパートナーになることも発表している。