ザウバーは2011年型車の開発に集中するべきだ。ザウバーのチーム代表ペーター・ザウバーが、こう認めた。
前チームオーナーのBMWがF1から撤退し、プライベートチームとして参戦しているザウバーだが、シーズン開幕から苦しい戦いが続いていた。カナダGPまでには回復の兆しが見えていたものの、カナダGPでは、ザウバーより遅いのは新規チームのみという状態だった。
「このクルマをいじくり回すことしかできない」
「BMWとウィリー・ランプ(前テクニカルディレクター)からの、うれしくないお別れのプレゼントだった。われわれの望みは、すべて来年のC30にかけられている」とのザウバーのコメントを、『Blick(ブリック)』紙のF1記者ロジャー・ブノワが伝えている。
ペドロ・デ・ラ・ロサ(ザウバー)はすでに、2011年にはザウバーを離脱する可能性があると認めており、チームメートの小林可夢偉は予選で速さを見せることもあるものの、来季シートを確実にしているとは言えない状態だ。
カナダGPでは、予選でロータスに負けそうになり、決勝では1周目にクラッシュしていた可夢偉について、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌は「10点満点で1点」という辛口評価。このクラッシュについてザウバー代表は、次のようにコメントしている。
「可夢偉はすぐに私のオフィスへやってきて、謝っていたよ。まあ、ルーキーを起用すれば、こういった代償を支払うこともある」