2010年カナダGPレースレポート

2010年06月14日(月)
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2010年F1第8戦カナダGPが6月13日(日)、ジル・ビルヌーブ・サーキット(1周/4.361km、6月13日決勝70周/305.270km)で3日目を迎え、現地時間12時(日本時間14日1時)から決勝が行われた。

前日の予選でポールポジションを獲得したのはルイス・ハミルトン(マクラーレン)。今シーズン初めてレッドブル以外のドライバーがポールポジションを獲得した。また、2番手になっていたマーク・ウェバー(レッドブル)は予選後にギアボックスを交換したため、5グリッド降格して7番グリッドからのスタートになっている。

セッション開始時の天候は晴れ、気温25℃、路面温度は38℃。レース前から予想されていた通り、ソフト側のタイヤでスタートしたドライバーがすぐにタイヤ交換を行い、7周目にはレッドブルの1-2体制になった。その後、ハード側のタイヤでスタートしたドライバーがピットインすると、ハミルトンがトップに戻った。

各車が2度目のピットストップを行う中、トップに立ったウェバーはコースにとどまって2番手以下との差を広げていった。しかし、その後ウェバーのペースが落ちてしまい、ハミルトンがウェバーの背後に迫り、50周目にハミルトンがウェバーを抜いてトップに。

そのままハミルトンがトップでチェッカーを受ける。チームメートのジェンソン・バトン(マクラーレン)が2位に入ったことで、マクラーレンは2戦連続の1-2フィニッシュを達成した。

3位から10位までの結果は次のとおり。

3位フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)、4位セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、5位マーク・ウェバー(レッドブル)、6位ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)、7位ロバート・クビサ(ルノー)、8位セバスチャン・ブエミ(トロ・ロッソ)9位ビタントニオ・リウッツィ(フォース・インディア)、10位エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)までがポイントを獲得した。

小林可夢偉(ザウバー)はリタイアになっている。

【レースレポート】
スタート直後、1コーナーまでの間にペドロ・デ・ラ・ロサ(ザウバー)がコースオフ。また、1コーナーから2コーナーにかけて中団グループで接触があり、コース上にパーツが散乱した。

小林可夢偉(ザウバー)が、1周目の最終シケインでニコ・ヒュルケンベルグ(ウィリアムズ)を抜こうとしたものの、縁石でバランスを崩し、ウォールに激突。可夢偉はピットへ戻ることなくクルマを降りてしまった。

5周目、5番手につけていたウェバーがジェンソン・バトン(マクラーレン)を抜き、4番手に浮上。また、ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)が早くもピットイン。ロズベルグはハード側のタイヤに交換した。次の周にはバトンもタイヤを交換している。

7周目にはトップのハミルトンと3番手フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がピットイン。これでレッドブルの1-2体制になった。また、ハミルトンはピットアウトの際に、ピットレーンでアロンソとサイド・バイ・サイドになったが、結局はアロンソがハミルトンの前に出た。

10周を終えた段階で、トップはセバスチャン・ベッテル(レッドブル)、2番手ウェバー、3番手ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)、そして4番手にはトロ・ロッソのセバスチャン・ブエミがつけた。この4台はハード側のタイヤでレースをスタートしている。

12周目にシューマッハがピットイン。次の周にはウェバーもピットインした。そして13周目にはベッテルがピットへ入った。ウェバーがハード側のタイヤを装着したのに対し、ベッテルはソフト側のタイヤを装着している。

15周目にはブエミ、アロンソ、ハミルトンが3台でのバトルになり、ハミルトンがアロンソを抜いた。ブエミがこの周でピットへ入ったため、トップはハミルトン、2番手アロンソ、3番手はバトンになった。

ベッテルは4番手になったが、20周目のあたりからはトップ3台よりも速いペースで走行。5番手につけるウェバーは、ベッテルよりも速いペースで走り、先行するクルマとの差をつめている。

26周目、ハミルトンが2度目のピットストップ。次の周にはバトン、そしてベッテルがピットへ。その次の周にはアロンソがピットインした。この4台はいずれもハード側のタイヤを装着している。まだソフト側のタイヤを使っていないウェバーだが、2番手以下のドライバーよりも速いペースで走り、徐々に差を広げている。

しかし、その後にウェバーのペースが落ち、47周目にはハミルトンがウェバーの背後にまで迫った。50周目の1コーナーでハミルトンがウェバーを抜きトップに。この周にウェバーはピットへ入り、ソフト側のタイヤに交換した。その後、バトンがアロンソを抜いたことで、マクラーレンの1-2体制になった。

そのまま上位勢で順位が変動することはなく、マクラーレンが2戦連続の1-2フィニッシュを達成した。

今シーズン唯一の北米戦を終えたF1サーカスは、第9戦ヨーロッパGPのためヨーロッパへ戻る。スペインのバレンシアで開催されるヨーロッパGPは、25日(金)現地時間10時(日本時間17時)に開幕。決勝は27日(日)現地時間14時(日本時間21時)にスタートする。

L.ハミルトン マクラーレン 1’33:53:456
2 J.バトン マクラーレン +2.2
3 F.アロンソ フェラーリ +9.2
4 S.ベッテル レッドブル +37.8
5 M.ウェバー レッドブル +39.2
6 N.ロズベルグ メルセデスGP +56.0
7 R.クビサ ルノー +57.3
8 S.ブエミ トロ・ロッソ +1lap
9 V.リウッツィ フォース・インディア +1lap
10 A.スーティル フォース・インディア +1lap
11 M.シューマッハ メルセデスGP +1lap
12 J.アルグエルスアリ トロ・ロッソ +1lap
13 N.ヒュルケンベルグ ウィリアムズ +1lap
14 R.バリチェロ ウィリアムズ +1lap
15 F.マッサ フェラーリ +1lap
16 H.コバライネン ロータス +2laps
17 V.ペトロフ ルノー +2laps
18 K.チャンドック HRTF1 +4laps
19 L.ディ・グラッシ ヴァージン +5laps
20 T.グロック ヴァージン +20laps
21 J.トゥルーリ ロータス +28laps
22 P.デ・ラ・ロサ BMWザウバー +40laps
23 B.セナ HRTF1 +57laps
24 小林可夢偉  BMWザウバー +69laps

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