メルセデスは、自身のチーム(メルセデスGP)がレッドブルに打ちのめされることを恐れていたため、今季レッドブルにエンジン供給をしたくなかったとヘルムート・マルコ(レッドブルのアドバイザー)が主張している。
レッドブルは昨年、ルノーエンジンで多くの技術的な問題が発生したため、今季メルセデスのエンジンに変更しようと考えていた。メルセデスのエンジンは現在のF1の中で、最高のエンジンであると見られている。
ブラウンGP(現メルセデスGP)とマクラーレンが、メルセデスと他のチームがエンジン契約をすることに拒否権を行使すると思われていたため、レッドブルは、引き続き今年もルノーエンジンを搭載することになった。
『ServusTV(セアヴスTV)』にマルコはメルセデスのことを次のように語った。「彼らは(メルセデス)、われわれに供給したくなかったんだ。われわれが(メルセデス)エンジンを手にしていたら、彼らは(トラック上で)われわれと戦えなくなることを知っていたんだ」
またマルコは、メルセデスのエンジンが一歩リードしている状況で、レッドブルがFIA(国際自動車連盟)にエンジンの改良を申請していることを認めた。
「ルノーやフェラーリもそうだが、われわれもエンジン状況の均一化をさせることに取り組んでいる」と語った。
レッドブルのドライバー、セバスチャン・ベッテルがバーレーンGP決勝で、トップを走っていたものの、スパークプラグが原因で失速。結局フェラーリの2台とマクラーレンの1台に抜かれ、4位に終わっている。
またベッテルのチームメートであるマーク・ウェバーは、レーススタート直後に白煙をあげていた。この事を尋ねられたクリスチャン・ホーナー(レッドブル/チーム代表)は、16日(火)に「正直に言って、私にはまったく分からない。ルノーに聞いてみなければいけない」と語っていた。
最初は、エンジントラブルのようだったと話が弾むと、ホーナーは「そうだね、私もそう思ったよ。そのときは、イライラさせる瞬間だった」と付け加えた。