18日(木)、レーシングドライバーの佐藤琢磨が、2010年の活動計画の発表をするため、東京都内で記者会見を行った。
最初の琢磨がインディカーシリーズ参戦を発表したのち、インターネット中継で、チームオーナーのケビン・カルコーベンとジミー・バッサーが登場し、琢磨加入の喜びを語った。
会見では、会場からの質問に琢磨が直接答える質疑応答の時間が設けられた。
Q:おめでとうございます。F1でのシートを交渉していたと思いますが、いつどのタイミングでインディカーのほうへシフトする決断をしたのでしょうか。アメリカのほうである意味骨をうずめるくらいの気合なのか、F1のほうに戻りたいという気持ちがあるのでしょうか。
琢磨:これまで7年間F1の世界にいまして、究極のゴールはトップでした。僕の夢はそこにずっとありました。いろいろな条件、環境が重なって現在まで至っているんですけれども、昨年皆さんにお伝えしたとおり、僕自身はF1復帰を望んでいました。それは事実です。
ただ、昨年の早い時期にアメリカとの接触がありまして、実際に僕の中でインディカーシリーズの興味が序々にあがっていきました。5月のインディ500を訪れて、そこでほぼすべてのチームとお会いしました。もちろん、KVレーシング・テクノロジーのジミー(ジミー・バッサー)とも会いました。
実際にインディカーシリーズを見て、いい意味でものすごい驚きと刺激を受けました。そこからは、正直にいって、F1とインディカーのふたつに目標をしぼって活動を続けていきました。僕の気持ちだけで決定できることではないので、やっぱりいろんな条件を待たなければいけませんでした。
昨年、鈴鹿(F1日本GP)のパドックに訪れて、ほぼすべてのF1チームと話をしました。数チームでは、レースシートの最終候補の中に何度もいきました。(現状)F1のシートは、すべて決まっていませんが、自分の中で一番大事なことっていうのは、レースなんです。
レースをやるからには、その中で頂点を極めたい。その気持ちはレースを始めたころから一回も変わっていません。それが実現できる環境っていうのをみたときに、僕の中ではF1には、それがなかったですね。
数週間前になりますかね、最終的なチャンスが絶たれてから、自分の中では、完全にインディカーのほうに100%気持ちがシフトしました。KVレーシングのほうは、ずっと待っていてくれました。
チームとしてはドライバーを決定せずに待ち続けるというのは、非常に大変で厳しい状況だったと思います。KVレーシング、ジミーがずっと待っててくれて、その気持ちには自分の中で100%の気持ちで応えたいと思いました。
今は、本当にインディカーシリーズのことしか考えていません。ここで新たにスタートを切れることは、僕としては心からうれしい気持ちですし、ここまで応援してくれた皆さんに対してもこれ以上の感謝の気持ちはありません。
ようやく自分の走りで(感謝の気持ちを)表現できるチャンスを得たことが、自分の中ではすごくうれしいです。この先に関しては、わかりません。
やるからには、トップを目指すので、インディカーシリーズでどこまでいけるか分かりませんが、おもいっきりレースをしたいです。それによって、自分の道の可能性が広がって、さらに切り開いていくことで、見えるものが出てくるかもしれません。
まずは、一歩一歩新しい大地で、自分の挑戦を始めていきたいと思っています。
このほかにも琢磨は、次のような質問についてたっぷりと答えてくれている。
Q:アメリカでは、どこに住みますか。3種類あるコース(市街地、サーキット、オーバル)でオーバルが一番難しいと思います。具体的にどの順番で順応させていきますか。また、ジミーに質問です。インディードライバーの先輩として、琢磨にどのようなことを教えていくつもりですか。
Q:かなり(チームに)待ってもらったということでした。本格的に交渉に入ったのはいつからですか。チームを待たせていた間は、どんなコミュニケーションがあったのでしょうか。昨年、インディ500を見ていなかったら、どんな状態だったと思いますか。
Q:インディ500に行ったときは、ちょっとはインディに興味があったと思います。そのきっかけとなったアドバイスや言葉が他の方々からあったのでしょうか。
Q:インディ500は特殊な意味のレースです。琢磨にとって、インディ500は特別な存在でしょうか。インディ500への思いを教えてください。
これらの質問への琢磨の返答、そして最後にインディ500について語るバッサーのコメントは、すべてTopNews携帯サイトに掲載しております。詳しくは携帯サイトから『琢磨のインディカー参戦記者会見での質疑応答その1から3』をご覧ください。
F1 TopNewsでは、琢磨の独占インタビューに成功。琢磨は、F1シート断念の心境や、インディカーシリーズ挑戦に向けての意気込みを語ってくれた。独占インタビューは後日掲載。お楽しみに。