ウィリアムズは、2011年にバッテリー式のKERS(運動エネルギー回生システム)を搭載するようだ。エンジニアリング責任者のパトリック・ヘッドが明かした。
ウィリアムズはこれまで、フライホイール式のKERSを開発しており、ウィリアムズのフライホイール式KERSを搭載したポルシェがすでに、GTレースで活躍している。
しかし、F1でレース中の給油が禁止され、燃料タンクが大きくなったことから、F1でフライホイール式KERSを採用するのが困難になったようだ。ヘッドが、『Autosport(オートスポーツ)』へ次のように説明している。
「フライホイールには、その特性から、ある程度の大きさのシリンダーが必要になる」
「パワーとエネルギーの保存容量が同じ場合、重量自体はバッテリー式よりも軽くなる。しかし、バッテリーはたくさんの小さなセルによって構成されるため、大きくして高さを低くすることも、小さくして高さのあるものにすることもできる。好きな形にできるわけだ」
「F1で給油が禁止されたことから、フライホイールをF1に搭載することが非常に難しくなった」
しかし、ヘッドは将来的にフライホイール式のKERSをF1に導入する可能性を否定していない。2013年にはF1の大幅なレギュレーション変更が予定されており、KERSの出力やエネルギーの保存容量も大きくなる可能性があると言われている。
「まだそういった数字は決まっていない。もし、4気筒のターボエンジンになった場合、フライホイールを搭載する可能性はある。フライホイールを搭載できるようなクルマのデザインになれば、F1へのフライホイール搭載の可能性をまた検討するよ」とヘッドは語った。