F1ではいつものことだが、各チームがルールを最大限に拡大解釈していることが25日(木)のバルセロナで明らかになった。
昨年のF1ではホイールカバーが大流行していたが、今年からホイールカバーは禁止となった。しかし、バルセロナに登場したフェラーリのホイールには、革新的な処理が施されている。
この日はフェルナンド・アロンソがフェラーリの走行を担当し、セッション序盤に技術的なトラブルでクルマを止めていたものの、フェラーリのホイールは先週のヘレステスト時よりも明らかに空力を意識した形状になっていた。
2009年に採用されていたようなホイールカバーを禁止するため、ホイールやホイールナットにはいかなる装置も物理的に取り付けてはならないと明記されている。
しかし、25日のバルセロナでフェラーリのF10に取り付けられたホイールは、従来のホイールと同じようなものに見えるが、気流を意識したと思われる円形のインナーリムが確認できる。
またこのほかにも、「レース中のピットレーンでクルマのパーツを持ち上げることを補助するいかなる動力装置も禁止する」とのルールがある。
しかしメルセデスGPでは、メカニックがメカニカルな仕組みのみで作動するクイックレリーズ式のジャッキをテストしていた。これは電気やニューマチックを利用しておらず、バネを組みこんだトリガーで作動する仕組みになっている。
また、ライバルチームに対する不満の声も聞こえてきた。最も大きなものは、レッドブルから聞こえるマクラーレンの新車MP4-25に対するものだ。
ドライバーのヘルメット上部のエアインテークから取り入れた空気が、エンジンだけではなく、空力的な目的からクルマのリアにも流されているとみられている。