ヒスパニア・レーシング(HRT)が売りに出されているという報道や、同チームが崩壊寸前だとの報道を、同チームのオーナーであるホセ・ラモン・カラバンテが否定した。
「われわれは(2011年シーズン開幕戦の)バーレーンに行く。それに、2月にバレンシアで行われるテストにも参加する」とカラバンテは『El Mundo(エル・ムンド)』紙へ語った。
トヨタとの提携交渉が決裂したことから、HRTの母国スペインのメディアは、同チームが危機的な状況にあると報道。しかし、HRTのスポークスウーマンが、すぐにこういった報道を否定するコメントを発表していた。
「ほかのチームと同じように、われわれのクルマも進歩しており、ドライバーとの交渉も行っている」とカラバンテは加えた。
カラバンテは、スポンサー獲得が難しいF1の現状を認めつつも、F1は今でも価値あるビジネスだと語った。
「F1は、国際的なコンタクトへの道を開き、またそれを作り出すものでもある。ビジネスを後押しするものなので、簡単にあきらめないことを誓う。たった12(チーム)しかないのだからね。世界的な特権なのだよ」
また、近いうちにHRTが、スペインの多国籍企業とのスポンサー契約を発表するとのうわさもある。スペインの大手通信会社テレフォニカもHRTとの契約をうわさされている。
「あらゆる大企業に言っていることだが、われわれと組むことは、母国のプロジェクトを支援する最高な方法だ。世界中にスペインの名を広めるのに、これ以上の方法があるか?」とカラバンテは述べた。
カラバンテはさらに、『AS』へこう話している。
「チームは売りに出されていないし、売りに出したことは一度もない」
「誰かが、10%か15%、もしくは25%を買い取りたいと行ってくれば、喜んで手を組むことは否定しない」
「スペインの大企業と交渉をしているが、交渉は遅く、F1の世界は非常に速いものだ」
「誰(が出資者候補)なのか言えないが、スペインの大企業だ」
また、カラバンテは「(2011年の)クルマをイギリスとドイツで製造している最中」であることも明かした。