ヒスパニア、2011年に向け自信を見せる

2010年12月24日(金)
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ヒスパニア・レーシング(HRT)のオーナーであるホセ・ラモン・カラバンテが、2011年シーズンは今年よりも高いパフォーマンスを発揮することができると自信を見せている。

コンストラクターズ選手権で最下位になることは免れたものの、クルマ自体は全12チーム中、最も遅かったHRT。しかし、来季に向けてすでに、ウィリアムズからギアボックスの供給を受けることが決まっている。

だが、技術提携の交渉を進めていたトヨタとの話し合いが決裂したことから、来季もHRTは競争力が低いままになるのではないかとの意見も多い。

チーム売却の報道もあったHRTだが、カラバンテは『Radio Marca(ラジオ・マルカ)』へ、2011年型車を設計したのは技術責任者ジェフ・ウィリスであることを明かし、次のように加えた。

「彼の設計したクルマが、われわれに多くの喜びをもたらすことになる」

「このクルマは、ドイツとイギリスで製造されており、準備は整うはずだ」

「しばらく前からこのクルマに取り組んできた。間違いなくバーレーン(2011年F1の開幕戦)には間に合う。今年は、冬のテストにも参加する」

さらにカラバンテは、HRTの2011年型車が、フォース・インディアやトロ・ロッソのように「複数のサプライヤーとの協力」によって製造されるとも語った。

また、トヨタとの交渉が決裂したことについて、カラバンテは来季も搭載するコスワースエンジンを、トヨタのシャシーにうまく搭載できないという問題があったことを明かしつつ、次のように加えた。

「コスワース(のエンジン)は、トヨタ(のシャシー)に搭載できなかった。しかし、非常に信頼性の低いと思われたコスワースエンジンの信頼性が低くなかったことから、コスワースとの契約を破棄することはできなかった」

F1で安定した戦いをするには、資金面でも安定したチーム運営が必要になる。カラバンテは、HRTの母国スペインの企業がなかなかF1の価値を理解しなかったことを惜しみながらも、すぐに大きなスポンサーの獲得を発表すると語った。

「この国の大企業を訪れ、彼らの支援があれば、トヨタのクルマや施設を使うことができ、時にはトップ8に入ることもできると言ってきた。だが、彼らは支援をしなかったよ」

「われわれはスペインのチームであり、ペドロ・デ・ラ・ロサ(スペイン出身)のようなドライバーが入れば、さらにスペイン色は濃くなった。だが、企業は協力しなかったんだ」

「(しかし、)交渉はうまく進んでいるので、すぐに大きなスポンサーを発表できる。スペインでトップ5に入る企業だ」

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