【F1日本GP特集】山本左近の独占インタビュー「僕は簡単な道でここまで来ているわけではない」

2010年10月06日(水)
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今シーズン中盤で、レースに復帰した山本左近(ヒスパニア・レーシング)が、TopNewsの独占インタビューに応じた。一度はF1の世界から去った左近だったが、あきらめないという意思が強く、そしてチャンスはつかむという気持ちがシート獲得につながった。鈴鹿サーキットをF1で走るのは2006年以来のこと、左近の走りを見逃さないでほしい。

Q:この質問は、携帯サイトで寄せられたものです。2008年ルノーのテストドライバー以来のF1復帰をヒスパニアレーシングからなされた山本左近さんですが、イギリスGPでドライブすることを知らされた時、どのような事を思いましたか。
山本左近(以下、左近):イギリスGPの走行が決定したのは木曜日の午後、わりと遅い時間でした。もちろん、ドライバーとしてうれしいニュースであったんですけれど、やっぱり衝撃がものすごく、ショックが大きかったので、すぐ受け入れたというよりも、聞いてびっくりして、そこから何をすべきかひとつずつ考えていったで感じですね。やっぱり、テストドライバーはいつでもレースに出られるようにサーキットに行って準備ができている状態ですけれども、実際出るということになったら、いちからエンジニアやメカニックたちなど、一緒に働いていくチームと何をしなければいけないかというのをひとつずつ冷静になって考えていったって感じです。

Q:日本GPまで出走するといううわさもありました。
左近:とにかく、最後まで走れるように、一戦一戦が大事になってくると思います。それと同じように集中して一つひとつのレースを、チームにとって一番重要なのは一つでも前のポジションでフィニッシュすることなので、その目標を達成できるように、僕自身最大限に努力したいと思うし、チームをいいポジションでフィニッシュできるようにチーム一丸となってがんばっていきたいと思います。

Q:来年はどうでしょうか。
左近:来年にかんしては、まだはっきりとしていません。僕が個人的に思っているのは、やっぱり今年非常に大きなチャンスをつかんだと思いますので、特に一度F1というところを離れて今年最初はテストドライバーとして戻ってきて、シーズン途中にレースドライバーとして突如復帰できることになって、その最初は一回だけの可能性がありましたが、そのチャンスをつかんで次のドイツにつながっていったし、それが結局ハンガリーも続きました。そして、今シーズン最後までのレースにつながったということを考えると、チャンスは絶対次もあると思うし、チャンスがある以上、それをつかみにいきたいと思っています。そのために僕は自分のできること、すべてをしたいと思います。チームのために何が一番なのか考えて、最大限努力したいなって思います。

Q:日本GPへの意気込みと、ファンのみなさんへメッセージをお願いします。
左近:鈴鹿走るのは、2006年以来ということです。鈴鹿サーキットは僕がF1を初めて見た場所でもあるし、初めてカートを乗った場所でもあります。フォーミュラカーに初めて乗った場所でもあります。そういった意味で、僕にとってのルーツな場所です。4年振りに鈴鹿サーキットを走るということになるので、本当に純粋な意味で鈴鹿を走るのは、楽しみですね。特に日本のファンの皆さんの前で走ることがすごくうれしく思いますし、そこで自分の走りを通じて、見に来てくれたお客さんだったりとか、ファンの皆さんに対して、夢に挑戦することの大切さだったりとか、あきらめないことのすばらしさというのを僕自身の経験を通じて、少しでも多くのことを伝えられることができたら僕自身の喜びでもあります。

僕は簡単な道でここまで来ているわけではないし、いろんなことがあったけど、やっぱり何でここにいるかっていうのは、それはあきらめなかったというこです。どんなに難しいことがあってもチャレンジすることが大切だし、あきらめないことのすばらしさを皆さんに伝えることができて、より皆さんの人生が豊かになるのであれば、僕はすごくうれしく思います。日本GPは本当に思い出深いし、言葉では言い表せないくらいすごい思いがあるので、その思いをいい状態に自分をもっていって、いいレースができるように集中して臨めたらと思います。

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