メルセデスGPが2010年型車の開発の方向性をドライバーであるミハエル・シューマッハの好みに合わせたのなら、それは「愚かな間違い」だ。
こう語っているのは、1991年にシューマッハがF1デビューを果たしたチームのチーム代表を務めていたエディー・ジョーダン。
メルセデスGPは否定しているものの、同チームがスペインGPに向けて行ったW01の改良は、シューマッハの好みを考慮したものだと言われている。
これに対しジョーダンは、メルセデスGPのチーム代表であるロス・ブラウンはフェラーリでシューマッハとともに戦っていたころのことを忘れるべきだと語った。
「はっきりさせようじゃないか。ロス・ブラウンがいたころ、フェラーリは実質ドライバーが1人しかいないチームだった」ジョーダンはこう話し、『TZ』紙へさらに続けた。
「このやり方は間違っている。序盤の4戦で、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)やルイス・ハミルトン(マクラーレン)といった新世代のドライバーについていけるのは誰なのか明確に分かっていた。それはニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)だ」
ロズベルグは序盤の4戦で表彰台に2回登っていたものの、クルマが大幅に改良されたスペインではシューマッハに後れを取った。しかしそのシューマッハも、トップから1分遅れでスペインGPのチェッカーフラッグを受けている。
「シューマッハはクルマを走らせやすくなったが、レッドブルとの差は大きく広がった」とジョーダンは述べた。