一段と強まるシューマッハへの非難

2010年04月21日(水)
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中国GP前からメディアの反応は良くなかったため、中国GP後のミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)はメディアを避けるようアドバイスされている。

予選ではチームメートのニコ・ロズベルグにコンマ7秒の差をつけられ、決勝ではロズベルグから1分遅れてフィニッシュしたことを受け、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌は中国が「さまざまな記録を打ち立てたシューマッハにとって、キャリア最悪の週末」だっただろうと報じた。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌はシューマッハのパフォーマンスを、10段階のうち3と評価している。

名前は明かさないものの、フェラーリでシューマッハのチームメートだったと語るある人物は、『The Independent(インディペンデント)』紙へこう語った。

「昔のミハエル・シューマッハが輝きを放っていたようなコンディションだった日曜(18日)に打ちのめされていたのを見て、彼が昔のレベルに戻ることは2度とないと思ったよ」

『Express(エクスプレス)』は、頭をシューマッハにしたカタツムリの合成画像を掲載、『Auto Hebdo(オート・エブド)』は中国で「雨の王様が失脚した」と報じた。

『Bild(ビルト)』紙は、「雨の神? シューミ(シューマッハの愛称)は洪水に流された!」との見出しをつけ、『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は「なぜ実行した?」とシューマッハの復帰に疑問を投げかけた。

『Tuttosport(トゥットスポルト)』紙はシューマッハが「彼自身の影にすぎない」と書いており、『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』紙は「年老いた獅子が、若くハングリーな獣の集団に襲われた」と表現。

『La Stampa(ラ・スタンパ)』紙では、「F1にオーバーテイクがない? 抜かれ続けていたシューマッハに聞いてみるといい」と書かれ、『La Repubblica(ラ・レプブリカ)』にはシューマッハが「もはやF1で最高なレベルのドライバーではなくなった」とさんざんな報道が続いている。

『Abendblatt(アーベントブラット)』はシューマッハを「学習中のドライバー」としており、『Frankfurter Rundschau(フランクフルター・ルントシャウ)』が「ひどいパフォーマンス」だと非難すると、『Kleine Zeitung(クライネ・ツァイトゥング)』はシューマッハが中国で「屈辱を味わった」と書いた。

『Guardian(ガーディアン)』紙は、レース後の記者会見でルイス・ハミルトン(マクラーレン)が、子どものころのヒーローだったシューマッハとホイール・トゥー・ホイールのバトルをした感想を聞かれた際のことを振り返っている。

レースに優勝したジェンソン・バトンがハミルトンの方へ身体を傾け、「真実を話しなよ」と要求すると、2人は笑っていた。『Guardian(ガーディアン)』紙は、このやり取りがシューマッハにとっては「最も大きな傷」になっただろうとして、次のように加えた。

「現状を見てみると、シーズンがあまり進展しないうちに彼が、できるだけ多くの威厳を残したままF1から身を引いても、驚くことではないだろう」

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