ロメ・グロジャンが、自身のF1キャリアを短いまま終わらせたくないと語っている。
グロジャンは昨年、シーズン途中で解雇されたネルソン・ピケJr.の後任としてルノーからデビューし、終盤の7戦を戦った。
しかしルノーはシーズン終盤、ピケJr.が2008年のシンガポールGPでチーム首脳の指示により故意にクラッシュしたことを暴露し、“クラッシュゲート”事件が発覚、チームが首脳やスポンサー、そしてルノー本社からの支援も失う中、グロジャンもシートを失った。
その後ルノーは、チーム株式の大部分をジェニイ・キャピタルへ売却し、2010年はロバート・クビサとビタリー・ペトロフという布陣で戦っている。
ルノーでのシートを失ったグロジャンは、今週末にアブダビで開幕するGT1世界選手権で2010年シーズンを戦う。
「楽しみにしているよ。経験を積んで、2011年にF1復帰を目指すかもしれない」とグロジャンは『Gulf News’ Xpress(ガルフ・ニュース・エクスプレス)』へ15日(木)に語った。
グロジャンは、F1で1ポイントも獲得できなかったが、自身がF1でやってきたことを誇りに思っているとして、こう加えた。
「僕はフェルナンド(アロンソ/現フェラーリ)にかなり近づいていたし、今フェルナンドはいいクルマを手にしてレースに勝っている」
「僕は悪いタイミングで、悪い場所にいてしまったんだ。こういったことも起きるものだよ。だからこそ、F1には僕の居場所があると思っているんだ」
グロジャンはさらに、アブダビの『The National(ナショナル)』紙へ次のように話している。
「(ルノーは)かなり複雑な状況になっていた。ああいった状況にはあまり戻りたくない。でも、自分のやってきた仕事にはとても満足しているよ」