F1界の最高権威であるバーニー・エクレストンが、ステファンGPのF1参戦に向けて前向きになっており、ラルフ・シューマッハの起用を希望しているようだ。
セルビアの富豪ゾラン・ステファノビッチが率いるステファンGPは、F1から撤退したトヨタが拠点にしていたケルンのファクトリーを使用し、トヨタが2010年に向けて開発していたクルマとエンジンでF1への参戦準備を進めている。
また、TDP(トヨタ・ヤングドライバーズ・プログラム)出身である中嶋一貴をレースドライバーとして起用することが濃厚だとされている。
正式には参戦を認められていないステファンGPだが、開幕戦の舞台であるバーレーンへすでに資材を発送しており、今月下旬にはポルトガルで初テストを実施する予定だ。
そんな中エクレストンは、『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』誌へこう語っている。
「USF1とカンポスの参戦は疑わしい」
「その代わり、ステファンとはよく連絡を取り合っており、私はこのチームを参戦させようとしている」
「ラルフ・シューマッハが理想的なドライバーだろう。彼には経験があり、チームのことも知っている」
シューマッハはF1キャリアで最後の3年間をトヨタで過ごしており、兄のミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)同様、自身もF1復帰を希望していることを公言していた。
シューマッハ側もステファンGP側も、契約については何も認めていない。
また、ステファンGPにはスパイカー/フォース・インディアを率いていたコリン・コレスも参加していることが報じられている。
さらに、フェラーリに対するスパイ行為でマクラーレンを解雇されたマイク・コフランも加わっている。
このほかにも、長年マクラーレンに在籍していたものの、スチュワードへ虚偽の証言をするようルイス・ハミルトン(マクラーレン)へ指示したことで解雇されたデイブ・ライアンも加入しているとの報道もある。