ハンガリーGP決勝は、スーパーソフト-ミディアムの見事なタイヤ戦略を使ったレッドブル・レーシングのマーク・ウェバー選手が優勝し、F1ドライバーズ・チャンピオンシップのトップに躍り出た。
今日のハンガロリンクは焼け付くような暑さだったが、ウェバー選手は予選で使ったブリヂストンのスーパーソフト・タイヤで43周という長い第1スティントを走破し、ミディアム・コンパウンドに交換する直前まで最速ラップタイムを記録し続けた。ウェバー選手は2位に続いたスクーデリア・フェラーリ・マールボロのフェルナンド・アロンソ選手に17秒以上の差を付けてチェッカーフラッグを受けた。
安川ひろし(ブリヂストン モータースポーツ推進室長)
「マーク・ウェバー選手とレッドブル・レーシングの素晴らしい勝利にお祝いを申し上げます。彼は、43周をブリヂストンのスーパーソフト・タイヤで走るという最高の戦略を使いました。彼も、ピットウォールのチームの判断も見事だったと思います。今回もフェラーリが2位と4位で良いパフォーマンスを見せました。特に、昨年、アクシデントがあったサーキットで見事なポイントを獲得したフィリペ・マッサ選手はよくやったと思います。ビタリー・ペトロフ選手が自己ベストの5位を達成したことも触れておかなければなりません。先日、ブリヂストン・ロシアを彼が訪れてくれたことにも感謝します。小林可夢偉選手が23番手のスタートから9位で完走したのも見事でした。2台をトップ10でフィニッシュさせたBMWザウバーにとっては良い日になりました。大勢の観客の皆さんにもこのレースを楽しんでいただけましたし、ブリヂストンとしては、数多くの大切なゲストの皆さんを迎え、このグランプリをわれわれの販売促進活動に役立てることができました。ブリヂストン・ヨーロッパCEO兼社長の大橋氏を迎えることができたことも名誉に感じています。われわれのF1最終シーズンを支援してくださった大橋氏、そしてブリヂストン・ヨーロッパに感謝いたします」
浜島裕英(ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部フェロー)
「ここハンガロリンクで、ブリヂストン・ポテンザタイヤの2種類のコンパウンドが、どちらも素晴らしいパフォーマンスを見せたことを非常にうれしく思います。このサーキットはわれわれの初めてのF1シーズンである1997年にわれわれのタイヤが素晴らしい性能を発揮してくれた場所ですが、この最終シーズンにも素晴らしい性能を見せてくれました。今回は、セーフティカーによってチームが戦略を変えなければならないという非常に戦術的なレースになりました。ウェバー選手がとてもよいドライビングで、予選で使ったスーパーソフト・タイヤを最大限に使い切りました。気温が高いにも関わらず、彼は43周目のピットストップ直前までライバルとの距離を広げていました。ウィリアムズとルーベンス・バリチェロ選手が他とは異なる戦略を使い、プライム・タイヤでスタートしたことも言っておかなければなりません。セーフティカーの導入がなければ、タイヤの性能を充分に発揮したであろうという点では更に良い結果になっていたかも知れません。また、追い抜きが難しいこのサーキットで、タフなライバルを相手に、バリチェロ選手は断固たる走りを見せました」
(ブリヂストン・プレスリリース)