中国GPのフリー走行では、多くのチームがFダクトをテストするとみられているが、現在の最速チームであるレッドブルはまだFダクトを投入しない。
マクラーレンが他チームに先がけて導入したこのシステムは、小さなエアインテークから空気を取り入れてリアウイングから排出し、リアウイングをストールさせることで最高速を向上させるものだとみられている。
オーストラリアGPではザウバーがフリー走行でFダクトのテストを開始。そして中国GPでは、フェラーリ、ウィリアムズ、メルセデスGPもフリー走行でFダクトをテストするとの見方が強い。
マクラーレンは、F1で最強と言われるメルセデスエンジンを搭載しているだけではなく、Fダクトも搭載していることから、ストレートではレッドブルに対して大きなアドバンテージを得ている。
レッドブルのデザイナーであるエイドリアン・ニューイは、Fダクトに取り組んでいることを認めているが、ドライバーのセバスチャン・ベッテルは早くこのシステムが導入されることを望んでいるようで、次戦スペインGPで導入されるか質問されると、こう答えていた。
「そう願っているよ」
「中国でフライアウェイレースが終わるし、そのあとにはヨーロッパでたくさんのレースが待っている。そのときには(Fダクトを)搭載していたいね」
「予定が決まっているわけじゃないけど、他のみんなと同じように、僕たちも取り組んでいるよ」
ベッテルはこのシステムによって1周あたりコンマ5秒の差がつくと語っており、どんなチームにとっても無視できないシステムであるようだ。
「(すぐに実用化するのは)簡単じゃないよ。マクラーレンは長い間、これの開発に取り組んでいたわけだからね」とベッテルは加えた。