マクラーレンの前チーム代表ロン・デニスが、バーレーンGPでセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が失速した原因はスパークプラグではないのではないかと語っている。
ベッテルはポールポジションから開幕戦バーレーンGPをスタートし、レースをリードしていたものの、レース終盤のトラブルで4位まで後退した。レッドブルは当初、エキゾーストの問題が原因だとしていた。
しかし、その後にレッドブルはリリースを発表し、トラブルの原因が実際にはスパークプラグだったと発表。だがスペインの『AS』紙は先週、ベッテルは単にガス欠のためにスローダウンを強いられたと報じた。
「ラップタイムが急激に落ちているので、電子制御ユニット(ECU)が燃料を節約するために保守的なプログラムに切り替わったことが疑われる」とのデニスのコメントを『Express(エクスプレス)』紙が掲載している。
デニスはマクラーレン・グループの会長であり、15%の株式を保有しているが、全チームへ標準ECUを供給しているのはマクラーレン・グループ内のマクラーレン・エレクトロニック・システムだ。
マクラーレンの新しい市販スーパーカーMP4-12Cの発表会でデニスが披露したこの理論によって、なぜベッテルが最後の数周で再び競争力の高いラップライムを記録し、ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)を抑え切れたのか説明できる。
レースを走り切るのに十分な燃料を節約できたため、再び速いタイムで走ることができるようになったというわけだ。
デニスがマクラーレンでチーム代表を務めていた時代、デザイナーだったエイドリアン・ニューイは極限までデザインを突き詰めることで知られていた。そのニューイは現在、レッドブルのデザイナーになっている。
「レッドブルの問題は、デザインにあるのかもしれない」
「燃料タンクが小さすぎるのかもしれないし、彼らの予想よりも燃料消費が多かった可能性もある」とデニスも語る。
ルノーのエンジン責任者ロブ・ホワイトは『Express(エクスプレス)』紙へ、ルノーもベッテルがバーレーンで見舞われたトラブルの原因を分析しているとして、次のように話した。
「ベッテルのエンジンに起きた問題の原因を解明する調査が進行中だ」
「スパークプラグの問題は見つかったが、この部品そのものの欠陥を疑う理由がない」