イタリアGPでは、ヒスパニア・レーシング(HRT)の資金不足が顕著に表れていた。
イタリアGPが行われるモンツァは、F1屈指の超高速サーキットであるため、どのチームもダウンフォースを減らした特別仕様のパッケージをモンツァに持ち込む。しかしHRTは、モンツァへ特別パッケージを持ち込まず、最もダウンフォースを大きくするモナコと同じウイングで走っていたようだ。
そして迎えた予選、最後尾になったHRTだが、順位的にはHRTの直前にいたヴァージン勢から、1秒の差をつけられていた。
『GPWeek(GPウィーク)』によると、モンツァに低ダウンフォース仕様のパッケージを持ち込まなかったのは、この「数十年」でHRTが初めてだという。
HRTのドライバーであるブルーノ・セナは、シーズン中のテストが厳しく制限されていることから、直前になってモンツァ用に変更するのは安全面でも問題があると語っていた。
「だから、少し急いだんだけど、間に合わなかった」とセナは説明している。