2010年シーズンも残り7戦となったが、ヒスパニア・レーシング(HRT)のリザーブドライバーであるクリスチャン・クリエンは、今シーズン中のレース出場をあきらめていない。
カルン・チャンドックとブルーノ・セナという、2人のルーキーとともにデビューシーズンを戦い始めたHRTだが、イギリスGPではセナ、ドイツGPとハンガリーGPではチャンドックに代わって、山本左近がレースに出場した。
資金面で強力なサポートを得ているとされる左近は、今後のレースにも出場する可能性が高いとみられ、セナも契約によってシートが確保されていると主張していた。
しかし、クリエンもまだ希望を捨てていない。
クリエンはすでに、スペインGPとヨーロッパGPでフリー走行に出走しているが、『Kurier(クリア)』紙へこう語った。
「何とも言いがたいね」
「HRTにいる4人のドライバーは、みんな平等なんだ。すべてチーム次第だよ」
「経験を積むために、クルマに乗れるようできるだけのことをする」
ジャガーやレッドブルから48戦に出場し、ホンダやBMWザウバーではテストドライバーを務めていたクリエンだが、2011年にはHRTのレースドライバーになることを目指している。
「チームの人たちやボス(コリン・コレス/チーム代表)とは、とてもうまくいっている」
「それに、ほかの(F1)チームとも話をしているよ」とクリエンは加えた。
クリエンは、プジョーのル・マン参戦プログラムにも参加していたが、プジョー側がF1ではなくスポーツカーに専念することを求めたため、今後クリエンがプジョーのプログラムにかかわることはないようだ。