ルーカス・ディ・グラッシ(ヴァージン)は今週末、ようやく新型シャシーを手に入れるが、このシャシーはチームメートのティモ・グロックのものよりも少し遅いかもしれない。
ヴァージンは、燃料タンクが小さすぎたためシャシーの設計変更を行うことになったが、当初はスペインGPでの新シャシー投入を予定していた。しかし、アイスランドでの火山噴火による火山灰の影響や、スペインGPとモナコGPの間に数日しかなかったことから、ディ・グラッシはこれまで従来のシャシーを使用していた。
だが、ようやくトルコでホイールベースが延長された新シャシーを使えるとディ・グラッシ本人が『Globo(グローボ)』へ認めた。
「僕も初めて改良されたクルマに乗るよ。僕たちは身長が違うから、グロックのものより少し重いんだけどね」とディ・グラッシはコメントしている。
F1ではドライバーを含めたクルマの最低重量が620kgに規定されており、各チームともこの最低重量以下でクルマを造り、バラストを積んで重量を調整することから、通常は体重の重いドライバーもクルマが重くなるという不利を抱えることはない。
だが、ヴァージンのクルマはもともと620kgの最低重量を上回っていることから、グロックよりも身長が10cm高いディ・グラッシは、パフォーマンス面での影響が避けられない。
それでもディ・グラッシは、イスタンブール・パークで大きく進化することに期待しており、こう語った。
「この改良で僕たちのラップタイムは1周あたりコンマ5秒向上するよ」
「僕はトルコでのレースが大好きなんだ。GP2のときにはこのコースで2回勝っている。今はだいぶ状況が変わっているけど、新規チームのトップになれることを願うよ」
「信頼性の問題を解決することに集中しているし、いい成績を残したいと思っている」