レッドブルのデザイナーであるエイドリアン・ニューイは、風洞を使わずに2010年型車を設計するというヴァージンの判断に疑問を投げかけた。
ヴァージンと同じく2010年から新規参戦するロータスのチーム代表トニー・フェルナンデスも以前、CFD(数値流体力学)のみで新車を設計するというニック・ワース(ヴァージン/テクニカルディレクター)の手法を疑問視していた。
「私も航空業界の出身だが、そんなことは無理だ。風洞は必要になる」とフェルナンデスは語っていた。
10日(水)から合同テストに参加しているヴァージンだが、11日(木)にはフロントウイングが脱落したため、その後の走行を中止せざるを得なかった。
走行を担当していたティモ・グロックはピットへ戻ってきた際、脱落の前には、縁石に乗りすぎていたことを明かしている。
これに対しF1で最高のデザイナーとも言われるニューイは、CFDのみでの設計には「落とし穴」があると認めた。
「(ヴァージンのクルマが)どれほどいい走りをするのか楽しみだな」
「やり方が違う。現状では、まだその2つ(CFDと風洞)を組み合わせる必要があると個人的には思っている。だが、もし彼らのクルマがいい走りを見せれば、私も考え方を変える必要があるな」