ヒスパニア・レーシング(HRT)が、売りに出されているようだ。
HRTは最近、テレフォニカの元責任者フアン・ビリャロンガによる出資を受けていたが、スペインのスポーツ紙『AS』によると、HRTは現在「デリケートな状況」にあるらしい。
シャシーの技術提携について交渉を進めていたTMG(トヨタ・モータースポーツ有限会社)との話し合いも決裂し、HRTは、「クルマも本拠地もなく、ドライバーもおらず、スポンサーもついていない。あるのはコスワースエンジンだけ」という状態ということだ。
この状況を打開する解決策はないようで、もし今年に使ったダラーラ設計によるシャシーを来年も使用した場合、予選で107%ルールに抵触し、予選落ちになる可能性が高いという。「そのため、ホセ・ラモン・カラバンテ(HRTチームオーナー)やパートナーたちはチームを売りに出した」と報じられている。
『Diario AS(ディアリオAS)』によると、ビリャロンガによる出資が、ほかの出資者との交渉につながったようだ。主に、アメリカや南米の出資者と話をしているとのことだが、まだ契約はまとまっていない。
「買い手が見つかった場合、カラバンテがチームを手放すのは間違いない」とも報じられている。
先日には、HRTのチーム代表コリン・コレスが、2011年のドライバー決定は急がないとも話していた。
「急ぐ必要はない。締め切りは、開幕戦の3日前だ」
「2011年のクルマ? あるよ。今、製造しているところだ」とコレスは『422race.com』へ話している。