ニコ・ヒュルケンベルグ(ウィリアムズ)が、2011年もレースドライバーとしてF1に残る可能性が最も大きいのは、フォース・インディアに加入することだと初めて認めた。
GP2で2009年のチャンピオンになり、将来有望と言われながらウィリアムズでF1デビューを果たしたヒュルケンベルグ。シーズン中は苦戦することが多かったが、ブラジルGPでポールポジションを獲得するなど、速さを見せることもあった。
しかし、2010年のGP2チャンピオンであり、母国ベネズエラから大きな支援を受けているパストール・マルドナードが2011年のウィリアムズドライバーになることが決定。ヒュルケンベルグは今季限りでウィリアムズのシートを失うことになった。
ヒュルケンベルグのマネジャーであるウィリー・ウェバーは最近、フォース・インディアと交渉を行っていることを認めていた。そしてヒュルケンベルグ本人が、「クリスマスまでに」契約がまとまることを期待しているとして9日(木)、F1の公式ウェブサイトへ次のように語った。
「何も隠すようなものはないよ。僕たちにとっては、フォース・インディアが最大の望みだね。でも、たくさんのドライバーがあのチームのシートを狙っていることも、誰もが知っていることだよ」
「彼らとは話し合っている。どうなるのか楽しみにしていようよ」
2009年には、ARTでチームメートだったマルドナードを下してGP2チャンピオンになっていたヒュルケンベルグ。クルマを速く走らせる才能ではなく、資金力でF1シートが決まってしまうのは「悲しい」とも話している。
さらにヒュルケンベルグは、ブラジルGPでの驚きの初ポール獲得が、ウィリアムズでの2011年シート確保につながることを期待していたとも認めた。
「もちろんだよ。(でも、)その前から、何かが迫っているという兆候はあった。チームは何度も、契約の交渉を“明日まで”と言いながら延期していたんだ」
「外から見れば、とても理解しにくいことだろうね。でも、チームがそういったことをしなきゃいけなかった理由はあるはずだよ」