2011年にKERS(運動エネルギー回生システム)がF1で復活する可能性が高まっているが、ロータスはKERSの搭載を考えていない。
KERS復活に関する報道が続いているものの、ロータスはKERSの搭載を視野に入れずに2011年型車の設計を進めていくようだ。
「われわれは来年、KERSを使わないが、きちんとした理由があってこの決断を下した」ロータスのチーム代表トニー・フェルナンデスがこう『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』紙へ語り、さらに続けた。
「今年は、ほぼすべてのパーツを外部のサプライヤーから購入しなければならなったが、今ではファクトリーでクルマを造れる状態になっている」
「そのため、今のクルマで得た経験を生かし、プロジェックトをより効率の良いものにしていくつもりだ」
「テクニカル・ワーキング・グループで認められたように、もしKERSを使うとしたら、重量配分の面ですべてをゼロから始めなければならない」
「ビッグチームは違うレベルにいる。彼らにはKERSでのきちんとした経験があるからね」
「昨年、KERSを効果的に、信頼性も高く機能させるのは簡単ではないことが分かった。時間も資金もリソースも大量に必要だ。ロータスでは、それ(KERS)なしで戦っていくことに自信を持っている」
各F1チームが組織するFOTA(フォーミュラ1チームズ・アソシエーション)の技術部門では現在、KERS復活の詳細な部分を詰める作業が続いている。
2009年には、1周あたり約80馬力のパワー放出を約7秒間使用できたが、フェラーリやルノーは現在、150馬力で10秒間に延長することを希望しているようだ。
また、2013年にエンジンルールが新しくなるまでは、2011年と2012年もKERSの使用は任意性になるとみられている。
KERSの復活は今週末のトルコで正式に決定するとされており、その後、テクニカルレギュレーションに決定事項を追加するため、統括団体FIA(国際自動車連盟)にこの問題が送られることになる。